ネットゼロ・エネルギー住宅と言う、計算上、生活で使用する電気・ガスなどのエネルギーの使用量と、
太陽光発電によって、発電される電気のエネルギーの量を比較した際に、
発電量が上回る住宅が完成し、お引き渡しが行われました^^
この、ネットゼロ・エネルギー住宅は、さほど高断熱住宅で無くても達成することが可能です。
簡単に言うと、太陽光発電の発電パネルを沢山載せれば、それでクリアーできてしまいますので。
しかし、このU様邸ではそんな事はせずに、「断熱」をしっかり行うことで、
計算上、必要な冷暖房に掛かるエネルギーの量を抑える計画となっています。
「住宅で、電気やガスが使われている割合」で、詳しく紹介していますが、
全国の平均的な住宅で、冷暖房に使用されているエネルギーは、その他の照明や給湯(お湯を沸かすためのエネルギー)などを
合わせた、全体から見ても3割程度と、かなり高い割合です。
ですので、高断熱にして少ない電気やガスで冷暖房が出来ると、とても省エネになります。
U様邸で、その断熱性能は UA=0.4 となります!
このUA値は、以前Q値として扱われていたものが、計算の基準が変わって出来た、
新しい指標です。
(※ただし、Q値とUA値は、全く異なるものです!
以前のQ値は、住宅の断熱性能を検討する際に、換気扇の熱交換量を計算に入れていました。
しかし、UA値では住宅の断熱材による断熱性能しか考慮に入れておらず、
考え方としては、かなり後退した考え方に成り下がっています・・・)
以前のQ値で言うと、1.2~1.3程度の建物です。
(少し古いデータですが、比較するとこんな感じです。)
このように、機械に頼らずに省エネをする手法を「パッシブ手法」と言います。
機械はいつか壊れてしまうのに対し、このパッシブ手法を用いると、
長くその性能を維持する事が可能です(ただし、劣化が無い訳ではないです。)
リビングには仕切りの無いリビング階段
それほど、断熱性能の高いU様邸ですから、
間取りの計画の段階から、リビング階段にされ、仕切りも一切入れませんでした。
上記の写真にあるような状態です^^
エアコン稼働後の室温の様子
それでも、お引き渡しの当日にリビングのエアコンを1台だけ可動させると、
ものの1時間程度で快適な温度範囲である、室温22度、湿度50%程度になります!
脅威の性能ですよね~
省エネで、快適に過ごせる、高断熱なネットゼロ・エネルギー住宅。
この冬の住み心地を改めて聞いてみたいと思っています!!
とてもいい天気に恵まれた中、八尾市で建築予定のU様邸工事における、
地鎮祭が行われました!
沢山のご家族や親戚の方々がご列席され、
とても盛大な地鎮祭となりました^^
地鎮祭は地域や、神社さんによって形式が結構違ったりします。
おおまかな流れは、そう大きく違いは無いかと思いますが、
細かな部分で、
「ここはこうするんだ!」
と、思うことも結構あります。
この日も祭壇に祀られている、神具類を見ながら、
やはり、神社さんによって違うもんだなと思っていました。
地鎮祭の準備中
地鎮祭の進行中、私はこの日は鎌で草を刈る仕草をする
「刈初(かりそめ)の儀」を担当させて頂きました。
(刈初の詳細につてはこちら)
地鎮祭も滞りなく終了し、いよいよ工事が始まります。
U様邸のご計画では、屋根の勾配(傾き)が急になっています。
勾配が急な屋根は、見た目がお洒落で私も好きです。
ただ、こと工事となると細心の注意が必要です。
工事の段階で、この急な屋根に足を滑らせると、
とても危険だからです。
もちろん、工事中はそれ以外にも一般の人から見ると、
とても怖くて出来ないような事は沢山あります。
例えば、建て方と呼ばれる、家の構造部分を組み上げる工事。
これも、大工さんが柱を立てて、梁を組、その上に大工さんが登って、
工事をするのですが、素人にはとても危険で真似が出来ないと思います。
大工さんはそんな足元の悪い中で、行ったり来たりして、力作業を行うのですから、
やっぱり、職人技です。
しかし、いくら大工さんが職人で、慣れたこととは言え、
絶対に落ちないという保証はありません。
高いところで作業することだけが危険と言うわけではありません。
以前、聞いたところによると、断熱材の工事業者の方が、
床下で作業をしていたところ、不幸にもその断熱材が発する
揮発物質によって、命を落とした方もいると聞きます。
つまり、工事に危険はつきものです。
工務店さんによっては、そういった事故に備えるため、
職人さんそれぞれに掛けることが出来る保険に入っている
工務店さんも結構あります。
そんな観点からも、地鎮祭で地を鎮め、工事の行末を見守って貰えるように、
祈ることは、これから職人さん達に工事を依頼する立場として、必要なことのように
改めて感じました。