台風の影響により、上棟日が延期された、茨木市で建築中のT様邸。
この日は晴天に恵まれ、上棟が行われました!
3階建てと言う事で、背が高いこの建物。
1日で全てを組み上げる事が難しいので、2日間に分けて構造躯体を組み上げていきます。
上棟とは、この構造躯体を組み上げて、最後に屋根の一番てっぺん(棟)を組み上げる事から、
上棟と言われています。
3階建てのこの建物では、最後の棟が10m近くになりますから、写真のようなクレーンでも、
奥側の方が届かないので、その分は材料を手で持ち運ぶ事になります。
ですから、大工さんも体力と、腕力が必要になってきます。
午前中は、まだ始まったばかりと言うこともあって、体力的には比較的楽かもしれませんが、
夕方頃になると、疲れが溜まってきます。夏場の暑い時期だと、汗をかきすぎて、
筋肉が攣ってしまう大工さんもいるくらいです。
しかし、ここの担当の大工さんは、その点、非常に余裕があるようで、流石でした^^
上棟にてクレーンが材料を3階にまで上げている。
写真は、クレーンで材料を1階から3階へ持ち上げている所です。
クレーンで材料を持ち上げるには、クレーンの運転手さんと、その運転手さんに合図を送る役目の人との連携が大切です。
それは、下にいるクレーンの運転手さんでは、上部の状況が分からないため、
誰かに合図を出して貰わなければ、どのように操作すれば良いか分からないためです。
丁度、この写真でも大工さんが腕を上げて、合図を出しているところです。
この合図には、一定のルールがあり、「玉掛け」と言う講習などで、
その合図の方法などを学びます。
クレーンは、「竿」と呼ばれるクレーンの腕の部分を伸ばしたり、縮めたり、
倒したり、起こしたり。また、荷物を釣っているワイヤーを伸ばしたり、巻上げたりして、操作します。
これらの操作を駆使することで、荷物をより、奥の方へ運ぶことが出来るわけです。
ですから、上に立って合図を送る人が、一定のルールに従って、どのように操作すべきかを
指示するわけです。合図は、手と腕の動作によって送ります。
この意気が合わないと、上手くクレーンが機能しない訳です。
(私も、現場監督をやっていた時代に、この玉掛けの講習を受けて、指示を出す方法は知っていますが、
その現場、現場によって、あるいは大工さんによっても若干、ルールが異なるので、
よっぽどの事が無い限り、私が何か指示を出して手伝うと言う事はしません。)
上棟と言うのは、体を動かしながら、頭を使い、細心の注意を払いながら作業を勧めて行かなくてはならないので、
大工さんはやはり習熟度が高く無いと、出来ない仕事だなと思います。
何気ないけど、無くてはならない技術。そんな技術が発揮されて、
見事に躯体が組み上がって行くわけです。
本日も、良い上棟でした!!
(※この所、サイトのリニューアルに伴い、ブログ更新に間隔が空いておりました。)
約1月前、地鎮祭が行われた阪南市のS様邸。
この日は、住宅の瑕疵担保保険を発行する機関と、市役所による、
基礎の配筋工事検査が行われました。
(私もたまたま時間が合ったので、同じ日に行きました。)
基礎配筋工事の確認状況
最近は、住宅において、「構造」と「雨漏り」については、品確法と言う法律に則って、
施工する側が保証を出さなくてはなりません。
とは言うものの、町の工務店が出した保証書では、もし工務店が倒産した場合に、
その保証を行う所が無くなってしまいます。
ですから、一般的には工務店は、各住宅毎に保証会社に保険金を掛けて、
保険会社が保証書を発行すると言う形を取ります。
もちろん、保証会社も無闇矢鱈(むやみやたら)に、保険金が掛かれば、
保証書を発行すると言う訳にはいきませんので、
ある一定以上の施工がキチンと出来ているかどうかの確認に訪れます。
もし、この確認において、工事がキチンと出来ていないとなれば、
保証書を発行しないと言う仕組みになっている訳です。
ですから、この日はその保証会社に雇われた専門家(多くの場合、建築士)が、
基礎の配筋がキチンと施工できているかどうかを確認しにくる日だった訳です。
それでなくても、基礎工事を施工した基礎業者が自主的に確認し、
工務店の監督さんが確認し、私も確認しに来る訳ですから、
結構な確認作業が行われますが、この上、保証会社の方でも確認を行い、
役所からも代理の人間が確認に来るわけです。(同一人物であることが多いですが。)
ですから、10年程前までは、頻繁に基礎の鉄筋の大きさが違ったり、
必要な箇所に鉄筋が入っていないなどと言うことが起こった訳ですが、
現在では、なかなかそのような事が起こりえません。
また、これから先も確認方法の技術が向上するでしょうから、
更に、信頼性が増して行くことだと思います。
この日も、基礎の配筋に問題は無く、検査はパスとなりました。