2016年1月

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防火に関する研究を行っている安井先生の講義を伺いました!

本日は、私がお世話になっている近畿大学にて、
特別講義として、生徒さん達に紛れて防火に関する実験や研究を行われている、
安井先生の講義を受けてきました。

安井先生は、ご自身で建築設計事務所を営む傍ら、
木という物が利用次第では如何に燃え難いものであるかを実証するための実験を多く行われており、
実際に建てた、木造校舎を燃やすと言う、壮大な実験を行われたこともある方で、
そこから分かった事は、我々の現在の建築に活かされています。

今回の講義では、様々な実験から分かってきた木の可能性について、
いろいろ教えて頂きました!

まず、防火において大切なことは、実際の火災で人が死に至るのは、
煙によるものが殆どです。
つまり、

鉄骨だから良いとか、木造だから良いとか、鉄筋コンクリートだから良い

と、言うのは殆ど関係なく、内装が如何に燃えないようにするのかが命を守る上で、
とても重要だと言う事でした。

燃え始めてしまえば、たった30秒で一酸化炭素濃度は10%にも至り、
その空気を吸えば死んでしまいます。

こういうことを如何に防ぐかが、死亡事故を防ぐためには重要だと言う事でした。

そして、内装材を如何に燃えないようにするかと言う点においても、
火が出る可能性のある場所から、1m程度の範囲で燃え広がるものが無ければ、
火事が広がることが無いと言うことが実験によって分かっているとのことです。
こちらは、実際に動画でその実験の様子を見せて頂きましたが、確かにそうでした。

そして、更に凄い(意外な)ことに、壁の内部側(内装)に木材を使っていたとしても、
何と、燃え広がることが無いと言うことも、実証されています。

つまり、木は正しく利用(厚みとか適切な場所の検討さえ)すれば、内装で利用しても出火した火を広げるように作用しなくなる。
それどころか、燃え広がりを抑える効果があると言う事を、実験によって証明されたのです!!

この他にも、目からウロコが落ちるような沢山のお話を聞かせて頂き、
私もとても勉強になりました^^

木材に対して抱かれている誤解を、解いていく必要が今後はありそうな気がしています。

防火の安井先生
自らの講演のチラシを撮影

講義後は、安井先生と夕食をご一緒にさせて頂きました。
他愛も無い話も沢山させて頂きましたが、

「我が息子を(この先の時代を睨んで、)どのように育てるべきか」

と、言った話をお伺いした際に、

「何かを強制するのではなく、本人が望んだ時に選択が出来るように、
 選択肢が広がる育て方をすることが重要じゃないか」

と、言って頂いたことにとても共感し、そのために親としてしてやれることは何かを考えるようになりました^^

公私(?)ともに、良い勉強になりました~

 

敷地測量に立ち会ってきました!

この日は、大阪市内で建て替えを計画中のK様邸の建築予定地に対して、
敷地の測量を行いました!

敷地の測量とは、土地の大きさを専用の機器を用いて正確に測定し、
建物を計画するためなどの資料として、敷地の図面を作成することです。

トランシット
正確な距離をだすための機械

上の写真の機器はトランシット(セオドライト)と呼ばれるもので、
この機器を利用して、現在の建物の位置やその他の目印を参考に、
土地の大きさを測っていきます。

このような機器が発達する前は、人間の目を利用して測量を行ってきましたが、
現在では、こちらの機器を使うことが主流となっています。
(更なる最新の方法としては、GPSを利用した測量があります。)

測量の様子
距離を計測中!

大阪は、街としての歴史が古く、新しい街に比べると、敷地の境界線がハッキリと決められていない場所が
沢山あります。今回の土地においても、境界線がハッキリと分からない部分が存在しました。

現在、建物を計画するにあたって敷地の境界線をハッキリと明確に決定することを義務付けられている訳ではありませんが、
建物を建てる際に、もしその建物が本来のお隣さんの土地に入ってしまっていたと言ったトラブルが生じないように、
キチンと敷地を測量してみて、境界線がハッキリとしない場合は、隣となる敷地の持ち主と話し合い、境界を確定させると言うことが重要になります。

特に大阪市内においては、建物がひしめき合って建築されている場所が今でも多く、
建物の一部が越境(お隣さんの土地に入り込んでしまっていること)している場合もあります。

そのようなことが現時点であるかないかをハッキリとさせるためにも、
敷地測量はとても重要な役割を果たします。

狭い通路の測量
こちらの通路も測量します。

実際、こちらの通路のように見える通り道は、
今回測定した土地とお隣さんの土地となります。

つまりここは、公道ではなく、私有地と言う事になります。
しかし、いくら私有地とは言え、長年通り道として使用されていたこの通路を
いきなり通れなくするような事は通常は出来ません。

それらの状況を確認し、実際に建て替えにあたってどの程度までなら、
新しい建物を計画しても問題ないのか。
そう言った事を確認するためにも、敷地測量は役立ちます。

また、最近では住宅ローンを借りる際に、この土地を正確に測量した図面が必要になることが殆どです。
と、言うのも住宅ローンは、土地に対して抵当権と呼ばれる担保を付けるので、
実際に、持ち主さんが持っている土地の大きさや、権利関係を把握しておくことがとても重要なためです。

そして、何より重要な事は家づくりにあたって
「自分の土地にはどれだけの大きさの建物の計画が可能なのだろうか?」
と、言う一番大切なことに、ハッキリと答えを出すためにも、必要とされるのが敷地測量と呼ばれるものです。

敷地測量が終わり、敷地図面が出来上がってきたら、いよいよ間取り図面の作成開始です!

3月21日(月・祝)、自分で間取りを作成するための、間取りの基礎を知るためのセミナーはコチラです!!

 

工務店の特徴が出る!面談を行いました。

熊取町でご建築予定のU様。
この日は、工務店さんとの面談に望まれました!

昨日・今日で3つの工務店さんと面談された、U様。
面談では実際の工務店さんの事務所へ行き、その雰囲気なども確かめて頂いています。

私は基本的に話を聞いて、補足説明をするようにしていますが、
話を聞いていても、話し方自体や、話す内容も工務店さんの特徴がそれぞれ違うなと感じます。

面談風景1
パソコンの画面を利用して説明する工務店さん

上の写真の工務店さんは、割りとパソコンなどの画像を利用しながら説明されます。
実際の写真や図面を見ながらの説明で、如何にも現代的な感じがします。
一般的に言う、「プレゼン」の仕方も、その会社の方向性や、人柄が出て、
面白いなと感じるところです。

面談風景2
社長さん自らが、言葉で説明中!

上の写真の工務店さんは、どちらかと言うと、
社長さんが中心になって、資料を説明されます。
旧態的と言えば、旧態的ですが、人と人との繋がりのようなものを
感じるのは、どちらかと言うと、こちらなのかもしれません。

これは、あくまで『プレゼンのスタイル』だけに限った話ですので、
それだけで、どちらが良いとか悪いとか言った話では無いと思いますが、
そのような違いにおいても、好みが別れるのも事実だと思います。

様々な観点から、どのように感じるかも面談される方個々によって、
違いがあると思います。

私が思うのは、建築はやはり人と人との繋がり合いが、
大切という部分が、今でも多分に残っています。
(私はそこが、住宅を工事するにおいて最も重要な点だと思っています。※1)

ですのでご自身の思いを、この人になら伝えられそうとか、
この人なら私のイメージを汲みとってくれそうとか、
そう言った、コミュニケーションレベルでの違いを知って頂くこともとても重要です。

そのような有効な場にして頂けたら、本望だと思います。

※1
日本のモノ作りで、代表と言えるのがトヨタ自動車だと思います。
これは、最近聞いた話なのですが、トヨタ自動車と言う会社が、
「アメリカ」などの企業と明らかに違う点があるそうです。

それは、欧米では「ブルーカラー」「ホワイトカラー」と言う呼び名で分けて、
工場で働く人は、ホワイトカラーの言うことだけを聞いておけば良い。
と、言った風潮があるそうです。

しかし、我らの日本を代表するトヨタ自動車は、【全ての働く人々】に、
「もっとより良く、より効率的に作るためにはどうしたら良いのか」を
考えるように求めるそうです。

私は、これこそが日本の真骨頂であり、
八百万の神を源とする日本人が目指すべきものだと思います。

工場で作って、施工に差がない。
それも良いかもしれませんが、それよりももっと大切にすべきものがあるはずです。

家づくりは、生活の基礎を作るものです。
生活はヒトづくりの場でもあるはずです。
その器となる家は、人が考え、人が努力した結晶であって欲しいと思います。

工務店さんの社長さんは、人を大切にする人が多い。
私は率直にそのように感じています。

2月28日(日)の完成見学会、予約受付中です!
http://www.cms-izumi.com/news/2016/02/inin.html

 

基礎の鉄筋工事を確認してきました! IN松原市T様邸

年明けから工事が開始された、松原市のT様邸。
この日は鉄筋工事が終わり、保証機関や役所の代理機関による検査が行われました。

一緒にお施主さんである、T様も立ち会われ、どのような工事が行われたのかを、
工務店の監督さんが説明されていました。

基礎の鉄筋工事にも、工事の仕方がいろいろあり、
この工務店さんの場合は、基礎の立ち上がりに使用する鉄筋を、
工場で溶接してきたものを利用しています。
一般的には、工場で溶接しない場合は、建築現場にて針金で留めると言ったことが殆どですが、
今回のT様邸においては、より確実に鉄筋と鉄筋の接続が可能な溶接を行った鉄筋を
使用していました。

基礎鉄筋工事
工事の方法についてお施主さんに説明している監督さん

基礎には基本的に、
「布基礎」「べた基礎」「基礎ぐい」
と呼ばれるものがあります。

その土地がシッカリ硬ければ、布基礎を使用しても良いことになっていますが、
だんだん土地の硬さが柔らかくなっていくにつれて、「ベタ基礎か基礎ぐい」、
「基礎ぐいのみ」といった順番で利用できる基礎の種類が変わってきます。

最近の多くの木造住宅では、「べた基礎」を基本としているところが多く、
布基礎はあまり見られなくなってきました。
布基礎とベタ基礎では、明らかに使用される鉄筋の量が変わってきます。

今回のT様邸においても、当然ベタ基礎にて施工されているのですが、
そのような違いについても、そもそも一般の人は言われてみなければ、分からないわけです。
そこで、工務店さんの監督さんや我々などがどこがどう違う基礎なのか。
どのように強度的に配慮されているのかをご説明しています。

更に、一般的な建売住宅や極端なローコスト住宅では、法律上は問題のない基礎でも、
鉄筋の太さが、ギリギリまで細くなっていたり、基礎の厚みもギリギリまで薄くしている。
と、言ったようなケースもあります。
そのような違いについては、一般の素人さんには分からないかと思います。
ですので、私が確認する内容としては、キッチリと事前の予定通りに、
基礎が出来ているのかを確認したりしています。

もちろん、過去に弊社が携わった建物で基礎の部分がギリギリに作られていると言ったことは、
一度もありません。むしろ、「かなり丈夫に設計・施工されている」と、言う基礎があるくらいです。

今回は、T様ご自身で確認することが出来たので、工務店さんも実際の実物を見せながら、
説明することが可能でした。

しかし、必ずしも実物を見ながら説明が受けられるとは限りません。
そんな時のために、弊社のサービスでは、一級建築士である私が現場にて、
その状況を確認し、お施主さんと情報をシェアをすると言う事を行っているわけです。

通常、基礎の配筋工事が終わった段階では、多くの方が「意外と狭いねぇ」と、
感想を漏らす方が多いのですが、T様は「やっぱり広いですね!」と、
喜んでいらっしゃいました。
広さの感じ方は人それぞれですが、目の錯覚と言うこともあり、建築中は大体初めに小さく見えて、
やがて上棟を行なうと大きく感じ、屋内の壁がついてくるとまた狭く感じ、最後に仕上がると大きく見える
と、言ったパターンが一般的です。

ですので、今回はT様の期待のあらわれもあって、大きの見えたのかもしれませんね。

 
 
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