家づくり関係のお話

リフォームにおける新しい省エネ技術 技術報告集【論文】

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2017年に近畿大学の一員として、エネマネハウスと言う新たな住宅の省エネルギー技術を取り入れた建物を設計、建築するコンペに参加致しました。

その際の様子は以下にて確認できます。
エネマネハウス2017のモデルハウスが一般公開されます!【2週間限定】
エネマネハウス2017の結果発表!
2018年グッドデザイン賞受賞! エネマネRハウス

そして今回、2年の月日を経て我々が取り組んだ内容がようやく公開されました。
建築学会と言う我々建築業界では、最も権威のある学会における「技術報告集」と言う査読付き論文(A論文:つまり他の専門家によって正式な論文として認められた論文)として、掲載されています。
エネマネハウス 2017 における『エネマネR(アール)ハウス』の省エネ・環境技術

これは我々が取り組んだ新しい考え方の一部の発表なのですが、こちらではその内容についてもう少し平易に纏めて紹介したいと思います。

エネマネハウスでは何を競うのか?

エネマネハウスでは、いろいろな省エネ技術を取り入れて、将来普及可能な省エネ生活を提案するという事がコンセプトとなっています。
1次審査では、書類審査が行われ決勝では実際に提案した住宅が建築されます。
建築された住宅で、実際に2週間ほど生活してみて、どの程度省エネだったのかを競います。

エネマネRハウス
昭和50年代の一般住宅をリフォームしたエネマネRハウスの外観

エネマネRハウスの考え方

我々、近畿大学チームが提案したのが「エネマネRハウス」
RはリフォームのRやリユースのRと言う複合的な意味合いが含まれています。

昭和50年代に沢山のニュータウンが開発されました。
その際に建築された住宅は、殆ど同じような間取りで、大量のストックとして残っています。

この時に家を建てた世代は、既に子供が自立し、親元を離れています。
ですので部屋数に余りが出てきて、使わない部屋が多く存在しています。

今後、人口減によりさらに空き家も増え、ますますニュータウンにおける地域のコミュニティが希薄になることが予想されます。
このコミュニティの希薄化に待ったをかけるべく、提案されたのが今回のエネマネRハウスの基本的な考え方です。

エネマネRハウスBefore
改修前の間取り

こちらが昭和50年代の住宅の代表的な間取りとなります。
ご自宅もこのような間取りだと言う方は多いのではないでしょうか?
真ん中に玄関があり、家の中心に階段があります。
廊下を介してLDKと和室&水回りが配置され、2階が個室。
と、当時一番多かったであろう間取りがこちらになります。

エネマネRハウスAfter
改修後の提案の間取り

そして、その間取りを改修した後(今回の提案)の間取りがこちらです。
高断熱ゾーン(薄く灰色掛かったゾーン)と言うところが実際の生活空間になります。
そして、ルームガーデンが地域コミュニティを活性化させるための"近隣の人が集まれる場所"となります。

このように、新たな生活空間を2人生活用に最適化して、残りの空間をコミュニティスペースとして活用する。
こうすれば、生活に必要なエネルギーは生活スペースの集約によって、冷暖房や照明に関する使用エネルギーを少なくすることが出来ます。

また、コミュニティスペースによって近隣の方が気軽に集まれるスペースを作っておくことで、地域とのつながりも新たに生み出すことが可能です。

このように、スペースに新たな役割を与えるという事が今回の提案のメインとなります。

また、生活動線を集約するために、カートリッジと言う新たな概念を取り入れ、このカートリッジが新たな生活シーンを生み出すと言う提案も同時に行っています。

エネマネRハウスに導入した新たな省エネ技術

難しい話は、論文の内容を見て頂くとして、簡単にどういったことが出来るようになったのかを記します。

家庭でのエネルギー消費割合
一般的な家庭でのエネルギーの消費割合

一般的な家庭では、お湯・暖房・照明などに使用するエネルギーの量が大部分を占めます。
ですので、これらを如何に少なくするかが大きなポイントとなります。

最初の写真を見て頂くと分かるとおり、今回の建物ではかなり沢山の窓を有しています。
究極に高断熱化を行うことで、窓の割合を増やしても十分に暖かな空間が生み出されるわけです。
窓が多いことよって、昼間の明るさ(昼光率)も明るくなり、とても開放的な空間とすることが可能となります。
このことにより、照明に使用するエネルギー量を削減出来るのです。

また、高断熱化と生活動線の集約化によって、暖房もかなり小さい暖房性能のものでよくなります。
今回は、既存のエアコンを改造することにより、殆どエネルギーを使わないエアコンを用意しました。

屋根には太陽光発電システムの他に、太陽熱温水器のパネルも設置。
エネファームを利用して、出来たぬるいお湯は、余ったら捨てられるのですが、そのお湯を捨てずに太陽熱温水パネルで熱いお湯にまで熱します。
そうして、お風呂のお湯に利用するというシステムを新たに提案。お湯に使うエネルギーの量をかなり減らすことに成功しました。

大きな部分として、3つの手法をご紹介しましたが、更に他にも沢山の工夫がなされています。
このような工夫を沢山行うことでかなり使用するエネルギーの量を減らすことに成功しました。

このような考え方や技術が少しでも世の中の生活の質をあげ、省エネに貢献することが出来れば、そんなに嬉しいことはありません。
ぜひ、ご参考にして下さい!!

 
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代表取締役 太田 周彰

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