工事が続いている、八尾市S様邸。
この日は、気密測定が行われました!
気密とは、家の中にどれだけ「隙間」があるかの指標です。
一般的には「C値」と、言うもので表現します。
どれだけ隙間があるかをどのような指標で表すのかと言うと、
『家の延べ床面積(正確には若干延べ床面積と前後します。)に対して、
隙間の面積の合計がどの程度あるか。』
と、言うような指標になります。
ですから、単位は『c㎡/㎡』と、言うものになります。
これがC値と言うものです。
例えば、C値が3.0(c㎡/㎡)で、家の延べ床面積が100㎡(約30坪程度)の場合、
その家には、単純に
3.0☓100 = 300c㎡
の大きさの隙間があると言う事になります。
この隙間は、家の何処か、1箇所に
『10cm☓30cm の大きな穴がある!』
と言う意味では無く、
隙間を足しあわせて行くと、その大きさになると言う事です。
気密が必要な理由は、沢山あるのですが、大まかに言うと、
「換気扇を効かせるため」
「快適性を維持するため」
と、言う事になります。
現在の住宅では、「居室」と呼ばれる、LDKや寝室、和室などと言った部屋には、
絶対に換気扇を付けなければなりません。
そして、その換気扇が充分に機能するためには、「気密」が出来ていないと、
充分に換気扇が役割を果たしてくれません。
また、隙間風が多いと、必然的に冬に寒い思いをするので、
やはりこれも防ぎたいものです。
では、どの程度の「気密」が必要なのか?
平成11年に実はその基準が制定されています。
制定内容は以下のリンクを見て下さい。
しかし、この基準、既に10年以上も前の基準となっていて、
今では、この基準を守ったところで、充分とは言えない事が分かっています。
例えば、S様邸のある大阪では、平成11年の基準に照らして考えると、
気密を表すC値は、5.0で良いことになっています。
確かに、この程度の気密でも確保しないよりかは、確保した方が良いです。
それによって、ある程度の快適性の向上も期待できます。
しかし。。。。。
先ほど挙げた、換気扇の性能が充分に発揮されるかと言うと、
そう言う訳にはいきません。
換気扇と性能については、以下を参考にして下さい。
「換気回数と気密性能の関係」
ですから、私がいつも確保すべきC値の値として挙げているのは、
C値=1.0(ただし、第1種換気の場合)
です!
実に平成11年にあった基準の5倍程度の気密(5分の1?)が必要です。
C値が1.0と言う事は、先ほどの100㎡の住宅で、
100c㎡の隙間と言う事です。
『10cm☓10cm』
の隙間しか、作ってはならない訳です。
実に、名刺2枚分の大きさの隙間しか作ってはならない事になります。
これで、やっと換気扇が機能すると考えて良いと言う事になります。
気密測定の機械設置の様子
さて、今回の気密測定。
実際にどの程度の気密だったかなのですが、
写真は、気密の測定機械を設置した状態です。
この測定器は、窓に設置します。
そして、測定器の口以外は、空気が漏れないように「目張り」をします。
写真は、ビニールとテープで覆って、空気が漏れないようにしています。
これが目張りです。
今回、測定したその結果は・・・
C値=0.8 !!
予定通りの良い結果が出たと思います^^
工事はまだまだ続いていきます。