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プレカット材と手加工との違い 堺市S様邸での上棟にて

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このところ、雨模様の天候が多く続いたこともあり、
一日延期となっていた、堺市のS様邸の上棟が行われました。
S様は、元々施主さんであるS様のお父さんが大工さんであったこともあり、
建物へのこだわりや想い入れも、また別格のものがあります。
建て替えによる計画なのですが、元々建っていた建物自体が、
お父さん自らが建てた建物でした。

当時の建物の割には、とても高い天井高(約、2m70cm)で、
その分、部屋の大きさもかなり広く感じられました。

リビング階段は、手の込んだストリップ式(階段の段と段の間が空いている方式)の階段と
なっていて、屋根裏は、下屋(1階にある屋根)と呼ばれる部分まで収納空間として
利用できるよう、工夫されていました。

流石と思わせるような、良い建物だと思いました。

梁の掛け方
柱の上には、梁と梁の接合部が無い。

そんな、旧家でしたがやはり冬がとても寒いと言う事で、建て替えに踏み切られました。
ですから、今回のLDKも「なるべく大きく取る」事を目標に、計画がなされていて、
天井高は、以前の建物同様に2m70cmと設定されています。

元々、大工さんが建てた建物を我々が建て替えさせて貰えると言うのは、
なんとも感慨深いものがあります。

近年は、プレカット材と言う、工場で事前にカットされてきた柱や梁の材料を組み合わせるだけで、
建物が出来上がっていきます。

プレカットは、大工さんが工事現場で切ったり、ノミなどを使って、仕口と呼ばれる接合部を
加工するよりも、正確で、間違いが少ないです。ですから、近年では殆どの木造住宅は、
このプレカット部材が利用されます。
(ただし、プレカットは大工さんがハンドメイドで作る、特殊で複雑な加工が出来ないと言う欠点もあります。
 最近では、この特殊で複雑な加工が出来ない大工さんも多いのですが・・・)

そして、もう一点プレカットの良い点は、事前にプレカット材を加工する企業が、
独自のルールで、柱や梁を組み上げるルールを作成していて、
それに沿って計画されるので、致命的な構造的な弱点が出来難い点にあります。

例えば、上にある写真が分かり易いのですが、柱の上には、梁(横に渡す材料)の接合部分が、
丁度重なったりしないように計画されています。
プレカットがまだ普及していなかった時代では、よくこの柱の真上に、梁の接合部が重なってしまっている
ような建物も見かけられました。

そのような事が起こる一つの原因としては、熟練とは言えないような大工さんが、事前にあまりよく計画をせずに
加工したせいで、柱の上に更に、梁の接合部分が来てしまうように、切ってしまった。
切ってしまったものは仕方が無いから、使ってしまおう。
と、言うような事から発生していました。

柱と梁の接合になっている部分に、更に梁と梁の接合が重なってしまうと、
その部分に何らかの力が掛かると、弱点となります。
(接合部と言うのは、建物における弱点と言えます。
 繋ぎ目が無い部分の方が、外部からの力に強いからです。)

こう言った事を未然に防ぐことが出来るのも、
プレカット材を利用する強みでもあります。

ただし、少し前まではこのプレカット材を用意する企業が、
事前のルール作りがしっかり出来ていないがために、
弱点を作ってしまうケースもありました。

旧家において、これらの接合部分がどうなっていたのかを
確かめる事は出来ませんでしたが、
少なくとも、古い時代に起こっていた、人的な間違いは
この建物においては、発生していないと言えます^^

木造住宅も常に進化しています。
そんな事実を改めて、実感することが出来ました^^

 


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