現在、契約した工務店との打ち合わせが進行中の、四條畷市のH様。
この日、工務店さんが主催の完成見学会に、私も同行しました^^
この工務店さんでは、"オリジナル"で作成されたものが多く導入されています。
いわゆる、「造作もの」と呼ばれるものです。
造作とは、一般的には木造建築などで大工さんが
オリジナルで作るものを指す場合が多いです。
その反対語のような形で使われる言葉として、
「既成品」
と、言う言葉があります。
この既成品とは、工場などであらかじめ作られ、
建築現場では、取り付けのみを行うような品を指します。
大きなメーカーが作っている、キッチンやユニットバス、窓や床材など、
あらゆる工場生産品を既成品と呼びます。
既成品は、品質が現場でいちから作るものと比べ、安定しているため、
ハウスメーカー等の企業色の強い所は好んで使う場合が多いです。
(ハウスメーカーはアフターケアの必要なものを極力避ける傾向にあるため。)
しかし、その反面、既成品は多くの場合、大量生産されているため、
「オリジナリティ」には欠ける部分があります。
(もちろん、オーダー商品のようなものであれば、
オリジナリティのあるものも作成可能ですが、
一般的には、オーダー品はとても高価です。)
この工務店さんでは、社長さんの意向(好み?)が反映されて、
既成品では無く、あえて造作ものを取り入れて、建築が行われる場合が多いです。
キッチンとダイニングを仕切る造作家具
今回の見学会の住宅でも、上の写真のような、工務店さんオリジナルの家具が作られています。
この家具のように、タイルを貼った家具は、既成品では殆ど見かける事がありません。
ですので、このような造作家具がひとつあるだけでも、よく見かける家とは、
かなり雰囲気の違った家に見えると思います。
工務店さんオリジナルの造作建具
上の写真に見える、ガラスの入った引き戸。
こちらも工務店さんがオリジナルで作っている、造作の引き戸です。
こちらは、土間ダイニングとの間を仕切ってあるのですが、
やはり独特の雰囲気が出ています。
既成品を使ってのオリジナル階段
更に上の写真では、最初の下3段は、階段の段板(足で踏む部分)は、
既成品ですが、蹴込(白い板の部分)は、大工さんが作っています。
このように、既成品と組み合わせて作る場合もあります。
輸入品の建具
上の写真は、同じ既成品に分類される事もありますが、海外からの輸入品のドアです。
こちらもやはり、通常見かけるドアと雰囲気が違うので、オリジナリティを感じます。
(ドアノブの部分は、最近日本の既成品ではあまりお見かけすることも少なくなりました^^)
今回の見学を通して、H様はご自分の計画におけるイメージが更に湧いたようです^^
実際に建築が始まるのが楽しみです!
オーディションを開催中のM様。
現在は、2次審査の面談中です^^
本日の面談では、プレカット工場を社内に所有している工務店さんとの面談です。
プレカット工場とは、建築工事で使用する、柱や梁と言った材料を、
予め、建築工事現場に運ぶ前に、使用するサイズに合わせて切断しておく工場の事を言います。
昔、日本の木造住宅では、大工さんが木材屋さんより木を買ってきて、
自分の作業所で、大工さん自身が事前に手を使って、刻んで(切って)いました。
当然、作業所だけで全て完全に刻む(切る)のではなく、作業所から実際の建築現場に
運んだ後でも、必要に応じて、切ったり削ったりを行います。
今でも、腕の良い大工さんなら、このように自分で刻んで、家を建てると言う事を
やっていらっしゃいます。
私の知るかぎりでは、ここ大阪にも枚方市で、1人の大工さんはそのように工事をしています。
その方は、1年に1棟しか家を建てません。
でも、何年も先まで予約で埋まっているそうです。
大体、1棟あたり1億円以上するそうです^^
しかし、現代社会において、全ての大工さんが1棟の家を1年かけて建てていると、
大工さんは何人いても足りなくなってしまいます。
また、腕の良い大工さんばかりなら良いのですが、そういう訳にはいきません。
事実、この大工さんの所にも、若い大工さんが修行に行くそうですが、
最近の大工さんは、直ぐに音を上げて辞めてしまうと、嘆いていらっしゃいました。
(私は個人的には、この伝統技工が絶えてしまうのは勿体無いと思いますと、
この大工さんにお伝えはしていますが。)
つまり、全ての大工さんが自分1人で木を選んで、適材適所に木材を配置して、
切って、削って、家を建てられるほど、腕が良い訳では無いのです。
そこで、誕生したのがプレカット工場。
機械に木材をカットさせるのであれば、そんなに優劣はつきません。
また、天然の木材であれば、その木の曲がり具合や、育った環境によって、
強度や性質が変わるのですが、"集成材"と言う材料を用いれば、そのような偏りも、
少なく出来ます。
つまり、昔の大工さんに必要とされていた腕の差による優劣が、機械を利用することで、
減らせると言う理由で、最近では、殆どの木造住宅が、このプレカット工場で、
木材をカットした材料を利用するようになっています。
今回、M様に見積を提出した工務店さんは、このプレカット工場を自前で持っている訳です。
通常の工務店さんは、自前で持っている事は少ないので、プレカットを専門で行う会社に、
注文して、木材を買ってきます。
ですから、面談で話を聞いてもらう他に、どんな工場なのかも
合わせて見学して貰う事になりました^^
工場では、プレカットの良さなどについて、工場長の方から説明があり、
大変納得していました。
(もちろん、プレカットを行った材料を使っている工務店さんなら、
その差は殆ど無いと思いますが。。。)
プレカット工場を見学中
午後からは別の工務店さんと、面談です。
こちらの工務店さんとも、どのような家が建てたいのかなどと言ったような、
具体的な話が出たり、充実の面談となったかと思います。
午後からは別の工務店さんと面談
さて、面談の感触はどうだったのでしょうか?
M様の期待に答えられる工務店さんは見つかったでしょうか^^
【追記】
7月20日(日) 松原市Y様邸の完成見学会が行われます!
詳細はこちらまで