富山県黒部市に建てられた、とある企業さんの実験住宅にて、宿泊させて頂きました!
こちらの住宅では、実生活に近い形でのさまざまな実験が行われているようです。
毎年、建築学会と言う建築における最大の学会において、さまざまな発表をされているので、
きっとこの住宅にて分かった新たな事実も、発表されるのではないでしょうか。
(パッと見た感じでは、今回の九州で行われた建築学会の一年に一回の大きな
九州での発表大会では、まだそう言った内容は見られませんでしたが。)
宿泊の夜には、この企業さんがブラジルで実際に栽培していると言う、
コーヒー豆を、炒るところから始めて、味あわせて頂きました^^
とても香ばしく、家中にその香りが行き渡って、なんとも贅沢な気分にさせて頂きました。
コーヒー一杯飲むのでも、炒るところから始めることで、
こんなにもゆったりとした時間が流れるのだと改めて感じさせて貰える瞬間でした!
忙しい暮らしの中でも、たまにはこう言った一時を楽しむ時間が持てれば、
豊かな気持ちになるものですね。
今後の参考になる、とても良い体験でした!
実験住宅の外観
今回この黒部への出張では、宿泊もさることながら、
もう一つ、駅前で開発が行われている共同住宅の見学もさせて頂きました。
こちらには、現時点で3棟の共同住宅が建てられていて、
こちらは、それぞれの棟がそれぞれの建築家さんが自然の力を利用すると言うテーマに沿って、
建てられた共同住宅です。
今回の計画の模型
現在、3期までの計画が進められていて、2期工事まで終わっている状況でした。
上の写真は、一般の方でも入ることが出来る、今回の計画のコンセプトを紹介した、
展示施設にあった模型です。
お話を聞くと、計画は第6期まであるそうです。
日の入り具合に配慮されていたり、風の流れに配慮されていたり、
面白かったのは、地下の駐車場まで、昼光(太陽の光)を取り入れる工夫がされていたところです。
(そもそも、地下駐車場があること自体に驚きましたが・・・・)
共同住宅ですので、通常の一戸建て住宅に比べると、建物が大きいので、
建物自体が風の流れを遮らないように、配置が工夫されている計画。
湧き水が潤沢にあるこの場所において、特殊な給排水計画を用いて、冷暖房の足しにしている計画。
建物の躯体に熱が伝わらないように、工夫されている計画。
などなど、共同住宅だからこそ言った工夫が凝らされていました!
実際にこちらの街区に入ってみると、私が一番良いなと感じたのは、
「緑が多い」ことです。
緑の多い街区
普段、大阪に住む私にとっては、こんなに緑の多い清々しい場所で住めることこそ、
大きなパッシブなんだろうなと感じました。
緑と共に住むことは、手間の掛かることです。
折角の綺麗な緑も、誰かが手入れをしてやらなければ、荒れ果ててしまいます。
日本が開国する以前の話、海外の船から日本を見て、
日本がハッとするほど美しい国だと思われたのには、
この手入れの行き届いた、緑にあったとも言われています。
私は、きっとこれこそが日本人が受け継いでいくべき、文化なのでは無いかと感じています。
だって、自分がこんなに落ち着くのですから、
やはりそう言うDNKとかアイデンティティがあるのでは無いでしょうか。
そんなことを改めて感じた見学でした!!
岸和田市のT様からのご相談により、岸和田市内にあるご自身が所有されている「調整区域」内の土地について、
新たに住宅建築が可能かどうかと言う事前の相談を、岸和田市役所に行っていました。
日本の土地は、大きく「都市計画区域」「準都市計画区域」「非線引き都市計画区域」
と、言うものに分けられます。
そして、都市計画区域は更に、「市街化区域」「市街化調整区域」
に分けられます。
市街化区域とは、いわゆる市街地のことです。
市街化調整区域とは、その市街地にはしないで自然環境などを残していきましょうと言った意図がある区域の事です。
ですので、この市街化調整区域とされている地域では、原則、家などの建築物は建てられない事になっています。
しかし、昔からこの地域に住んでいる人にとっては、それではあまりにも不便です。
ですので、昔からこの地域に住んでいる人で、農業を営んでいる人や、その子孫で、一緒にこの地域に住み続けている人には、
特別に家を建てても良いと言ったような規定がある場合があります。(市によって異なります。)
今回ご相談に来られたT様は、昔からご両親とこの地に住まわれています。
そして、ご両親が畑をされていた土地に新たにご自身のご家族の家を建てたいと言う事で、
ご相談に来られました。
元々は畑のこの土地での建築計画です
基本的に、ご自身が農業をされている場合は、持っている土地に家を建てることが可能です。
しかし、職業が違う場合は色々な条件が満たされない限りは、家を建てる事ができません。
そして、その条件に関しては、市が決めた条件となっていて、事前に役所に建てられるかどうかの
相談をしないといけないことになっています。
岸和田市役所では、この詳細な条件については直接相談に来た人にしか開示しない方針をとっていて、
私がT様の代理人として、相談することになりました(建築の専門的な知識が必要なため)。
相談と言っても、一度行けばそれで可能かどうか分かるような簡単な相談ではありません、
住民票や戸籍、昔の建築計画の有無などの資料が必要な上に、
家族ごとに条件を満たしているかどうかの追加資料も必要になります。
役所側も全ての人が、これらの条件を完璧に把握していると言うわけでは無いので、
この場合は、こう言う資料が必要で、この場合はこう言う資料を揃えて欲しい、
と、言った話が順々に出てきます。
何度か相談しに行った後、一度は条件が揃わないと言う事で、建築が不可能と言う事になりかけたのですが、
今年に入って、新たに規定された条件が準用されることが発覚し、その新しい条件で建築が出来ないかどうかを
改めて、市役所側で調べて回答して貰える事になりました。
市街化調整区域での建築となると、「農業委員会」と言われる組織の許可も必要になります。
更には、役所の他のいくつかの部署の許可も必要になるので、なかなか時間が掛かります。
揃えた資料を、それぞれの関係部署内で確認し、現地(建てる予定の場所)調査も経て、
本日、建築が可能であることの連絡が入りました!
今回、この知らせがくるまでヤキモキさせたかもしれませんが、
何とか無事に計画が進められそうです。
一重に家づくりといっても、地域ごとに様々な規定があります。
その点に関して、専門家に相談することが必要な場合(場所)があることを
知っておくと良いと思います。