和歌山県の岩出市において、解体工事が始まりました。
解体された住宅は、立派な木材が使用されていた純和風の建物で、
長い年月が経ったとは言え、古き良き日本の建物といった感じでした。
長く住んでいただけあってシロアリが発生したこともあったそうです。
また、耐震診断と言う「古い建物を、現在の法律の耐震の考え方にあてはめてみた場合、
基準からどれだけかけ離れているのか」を診断できる仕組みによって調べてみても、
かなりかけ離れていたと言う事で、建て替えに踏み切られました。
最初に弊社にご来社されてから、1年半ほど経過します。
ここまで、途中奥様のご懐妊によるおめでたい話で中断していた期間もありましたが、
着実に一つ一つの選択肢を吟味されながら進められてきました。
そうして進められてきたご計画が、いよいよ実行段階に入ってきました!
解体工事が始まったT様邸
古屋には、現在ではなかなか作られていないだろうなと思われるようや、
障子や建具(引き戸)など沢山あったのですが、それらは現代の建物では、
大きさが小さかったり、痛みが目立ったりして、再利用はしませんでした。
ですので今回は、古屋に利用されていた立派な丸太の梁(のもの)だけを再利用することになりました。
解体工事では、梁の部分をなるべくそのまま取り出すと言う事で、普段より少し時間を掛けて、
工事を進めることになりました。
梁を取り出すためには、通常、重機で一気に壊してしまう建物を、
一部、人の力を使って抜き出しながら行うため、手間も費用も余分に掛かります。
元々の建物では、屋内側から上を見上げると、梁がそのまま見えるように
掛かっていた部分があったので、その部分に関しては、恐らく湿気が少なく、
比較的乾燥していただろうと言う事で、シロアリの被害も少ないと言う予想で、
そう言った部分の梁を取り出すことになりました。
解体した建物から取り出した古材
上記の写真はまだ解体の途中ですが、取り出した梁の一部です。
この中で、更に木材を点検して、シロアリに食べられていないかのチェックをしてから、
大工さんの加工場へ運んで、使える状態にします。
かなり長い梁もそのまま取り出すことが出来、これらの中からどれを、
どこに使用するのかを決めていきます。
もちろん、元々梁として使っていたものなので、それなりに強度は残っているのですが、
実際に、新しい建物ではこれらの梁は"飾り"として使用されます。
また、もちろんこのままの状態では使えないので、木材の表面の部分を削り取り、
新しい木材の表面に、塗装をかけて見た目を綺麗な状態にして使用します。
こうして取り出された梁が、新しい建物でどのように生き返るのか、
完成する楽しみが一つ多くなったと言えそうです^^
富田林市で工事が進行しているT様邸。
この日は、完了検査が行わました!
T様邸のご計画では、時間を掛けてユックリと進めてきました。
最初は、弊社の家づくりセミナーにご参加された時からの
お付き合いですので、もうかれこれ4年ほどは経過しているかと
思われます^^
そんなT様のご建築計画にいよいよ「完成」が近づいて来ています!
この日に行われたのは、完了検査と呼ばれる、
役所の代わりに指定された民間の機関が、
役所にかわって、役所に申請された通りの建物が出来たかの
確認をするための検査が行われました。
この完了検査が終わると、正式に役所から
「工事完了検査済証」
なるものが発行され、正式に工事が完了した事になります。
(もちろん、役所の申請に直接関連しない工事が残っている場合もあります。)
現場の工事監督さんと共に、私も立会、
完了検査が実施されました!
照明と内装材で雰囲気を統一された和風の玄関
玄関を入ると、一番のこだわりどころと仰っていた、
和風の玄関が迎えてくれます。
まだ、工事がこれからですが、正面にある地窓(床に接した低い位置にある窓)から、
坪庭を眺める事が可能となります!
左側には和室がすぐにあるのですが、
和室と玄関との間には、これから白い玉砂利が敷かれ、
飛び石と呼ばれる石が置かれる予定です。
きっと、どこかの料亭のような感じになりそうですね~
玄関ホールからリビングに入ると、間接照明で彩られた大きな吹抜けに迎えられます
玄関ホールからリビングに入ると、大きな吹抜けが広がります!
この段階は、階段に手摺がついていない状態の写真ですが、
もちろん、完了検査時には手摺が取り付けてあります(法律上、必要)。
表しになっている梁が照明によって、より引き立っているように感じます。
人間が一番リラックスできるのは、木材の量が視覚的に約半分くらいの
割合を占めていると、落ち着くそうです。
リビングと玄関の両方から中庭を見通す事が可能です!
中庭には、ウッドデッキとシンボルツリーを設置する予定としています。
この部分の工事は、夏のおわり頃に完成する予定なので、
もう少し時間が掛かりそうです。
吹抜けの上部にも大きな窓があり、明るさも十分です!
吹抜けの上にある大きな窓も、夏と冬で最適に太陽の熱を取り入れたり、
防いだりできるように計画されています!
大きな窓で、寒い思いをするのはもう過去の話と言っても過言では無いでしょう!
趣向を変えたキッチンは和風とは違った、モダンな作りに
キッチンはメタリックな色が特徴的な流し台が置かれています。
これから、調理用の台も設置される予定となっていて、
とても機能的な印象のある、モダンキッチンとなっています。
木の雰囲気と、現代の住宅の雰囲気が調和しています。
太陽の光の色に近いと呼ばれる、電球色の照明。
今現在では、「電球」と呼ばれていたものは殆ど生産がされておらず、
全てLEDに変わろうとしています。
ただ、電球色の出せる落ち着いた雰囲気は、
今後も残って欲しいものです。
2階のファミリースペースも広々しています!
時間を掛けて計画してきただけあって、それぞれの場所に
思い入れが沢山あると思われます。
完了検査の間も、検査員の方とそんな話をしながら、
検査も無事に終了しました。
後日、無事に検査済証が発行され、いよいよお引き渡しが近づいて来ています!