この季節になると、「キッチンの換気扇(レンジフードと言います)が寒い!!」
と感じる方も多いのでは無いでしょうか?
特に、高気密な住宅においては、気密性が高い故に、
通常のキッチンの換気扇(レンジフード)を使用すると、
屋内が空気が薄くなり(これを負圧になると言います。)、
思いもよらず、ドアが『バタン!!』と閉まったりすることがあります。
これは、キッチンの換気扇(レンジフード)の換気できる能力が、
通常、24時間換気扇として利用している屋内換気扇の能力よりも遥かに大きいことに起因します。
ですので、これを避けるためには高気密住宅のキッチンの換気扇(レンジフード)では、
"同時給排"と言うタイプのレンジフードを使用することが一般的です。
同時給排というタイプは、料理する際に出てくる排気を屋外に捨てると同時に、
同じだけの空気が、その場に入ってくるように、レンジフードの内部のパイプが通常1本のところを
2本にした構造のものとなっています。(下図の青い矢印が通常には無いもの)
料理によって出た、赤い空気を排熱すると共に、
無くなった空気を補うように、青色の空気が入ってくることで、
家の中の空気が薄くなる(負圧になる)のを防ぐことが出来ます。
同時給排のレンジフード。
これと同時に、同時給排にはもう一つのメリットがあります。
もし、キッチンの中で循環するこの青色の空気が無ければ、
捨てられた空気の分を補うために、他の部屋から空気が流れ込むことになります。
他の部屋はキッチンに流れてい行った空気の分、外部から空気を取り入れようとします。
そうなると、24時間換気の種類によっては、外部から冷たい空気が入ってくることになります。
これでは、折角断熱していてもその効果が薄くなってしまいます。
つまり、同時給排にすることによって、屋内全体を暖かく保つことも出来るのです。
(※暖房効率が16%も変わると言う話もあります。)
が、しかし・・・・
お気づきかもしれませんが、これでは依然として、
キッチンは寒い・・・・
のです。
ですので、家全体は比較的状態は良くなっても、料理をする人にとっては、
あまり、有難く無いのです。
そこで、何か良いものは無いかと探していると。
見つけました!
富士工業さんというところ(殆どのレンジフードはこの富士工業さんが作ったものです)が、
"屋内循環フード"と、いうものを出されていました!
(IHコンロのみですが。)
屋内循環フードの仕組み(※富士工業さんのHPより)
上図のように、仕組みとしては
《IHコンロから上がってくる油煙を外に捨てるのではなくで、フィルターで濾過して、屋内に戻す。》
と、いう仕組みです。
フィルターが「油吸着・脱煙・脱臭・エアフィルター」の4層構造になっているので、かなり綺麗な空気として、
戻すことが可能なようです。
「夏などで、熱い熱はどうするのか?」
と、いう疑問も湧いてきますが、
"補助換気機能"
と、いう機能が付いているタイプがあるようで、
家の中に熱を戻すと、暑くなりすぎる場合は、排気を選ぶことも可能なようです。
長時間煮炊きをする場合も同様のようです。
フィルターの交換目安は、
油吸着フィルターで約12年
他のフィルターで約3年
(※富士工業さんのHP「使用上の注意」より)
のようですので、これを手間と考えるのかどうかで
その価値は変わりそうです。
冬場のキッチンの寒さを緩和する方法として、
採用を検討してみても良いのかもしれません。