スマートウェルネス住宅とは、
「高齢者、障害者又は子育て世帯の居住の安定確保及び健康の維持・増進に資する」住宅
と、言ったところが現在、言葉の意味として利用されています。
"居住の安定確保"と言う、何とも分かったような、分からないような言葉ですが、
要は、"誰もが安心して住める住居の確保"と、言った解釈が近いように思います。
我々(おおさか健康・省エネ住宅推進協議会)が国から採択を受けた、
「スマートウェルネス住宅等推進モデル事業」
では、主に"スマートウェルネス住宅"を"断熱化された、冬でも暖かく過ごせて安全な住宅"。
と、言う意味で使っています。
この事業では、その断熱化された住宅が、どこまで人間にとって良い影響を与えるのかの調査も同時に行っています。
調査方法は、至ってシンプルで、断熱化リフォームを行う前に、冬場の2週間、
「リビングや脱衣室、トイレの温度と湿度」を自動で計測し、
「起きて直ぐと寝る寸前の血圧」を計測し、
「活動量計」を身につけて貰うだけです。
その後、断熱化リフォームを行い、リフォーム後の冬にもう一度、
同じ調査を行います。
こうして、その違いがどれほど表れるかを分析するわけです。
そして、このような調査に協力して頂けるリフォーム希望者には、
最高で120万円の補助金が支払われます。
(断熱化、バリアフリー化に関する工事費の半分の補助です。)
今住んでいる家が、冬寒いと言う方であれば、是非この機会に検討してみてください。
マンションの一室でも構いません。
今回、これらの調査にご協力頂いた、N様。
昨年の末頃に行った、調査から半年以上が経って、
いよいよ断熱化リフォームを行いました。
手すりの取り付け工事中
今回の補助金に関しては、バリアフリーに関する工事に対しても、最高で20万円まで補助が出ます。
ですので、N様は将来の親御さんとの同居を考慮して、手すりを付けられることになりました。
将来的に必ず手すりが必要になるであろう、トイレ、廊下、脱衣室への設置です。
手すりの取り付けは、工事的にはそんなに難しい工事ではありません。
しかし、実際に取り付けるためには、日常で最も使い易い「高さ」に取り付けるべきですし、
実施の移動方法を考慮しながら、取り付けるべきです。
今回は、そう言った配慮をしながらの工事となりました。
窓の内側に断熱窓を設置する工事
また、一番熱の出入りが多い「窓」は、ほぼ全ての窓を高断熱化しています。
理想的には、窓を交換するか、カバー工法と呼ばれる、現在ある窓を覆う形で、
アルミの窓から、樹脂(プラスチック)の窓に変える方法が良いのですが、
限られた補助金で、最大限の効果を出すために、今回は、既にある窓の内側に、
断熱性能の高い、プラスチックの枠で出来た窓を設置する事になりました。
普段の生活を考え、必要な場所に断熱窓を設置し、
それほど生活上、重要で無い窓には断熱窓の設置を避けました。
また、これらの補助金対象工事とは別に壁や天井に対する断熱も行っています。
こちらも、普段の在宅時によく使用する部屋に対して、予算の範囲内で断熱工事を行っています。
今回の工事では、工事期間中もずっと在宅のまま工事をさせて頂きました。
工事期間は、約2週間程度。その間、ご不便をお掛けした事は間違いないと思いますが、
同じリフォームと言っても、仮住まいが必要になるようなたいそうな工事にならないことも、
ひとつ大きな特徴です。
最近では、在宅のまま工事が出来るように、様々な材料が考案されていて、
それを利用することで、より簡単に工事が出来るようになっています。
今住んでいる住宅と、長く共にしようと考えている方。
または、ご両親がそう望まれている場合は、
このスマートウェルネスリフォームは、より快適で健康的な生活とすることが、
可能と言えるでしょう。