盛土(もりど)

盛土

盛土(もりど・もりつち)とは、造成地などで、元の地盤の上に新しく土を入れて整地することを言います。

逆に、元の地盤を掘削して整地することを切土といい、一般的には、

切土 = 良好な地盤

盛土 = 改良が必要な場合が多い地盤

とされています。

盛土と切土の違い

盛土のデメリット

山などを切り開いた造成地の場合は、敷地の中にこの切土と盛土が混在する場合も多く、この場合の問題は適切な基礎選定や地盤改良などを行わないと新築建物を建てる際『不同沈下』が起こる危険性があることです。

不同沈下

これは、盛土を行う場合、新しい土を入れたあと押し固める作業(転圧)を行うのですが、長期間に渡って家という大きな荷重がかかることや雨などが降るとその土が流れやすくなっていることが原因の一つとして挙げられています。

なお、盛土や切土は綺麗に整地された現地に行ってもよくわからないものです。

また、べた基礎にしておけば、不同沈下が起こらないというものでもありません。家を建てる前には、地盤調査を行い、信頼のある専門家に判断を仰ぐ必要があります。地盤改良の方法については、以下を参考にして下さい

参考 切土や盛土の場合の適切な地盤改良切土

盛土の費用

盛土の場合、新たに崖地を作ることになり、ここに擁壁工事が必要となる場合があります。このため、盛土による費用を確認する場合は、まず擁壁が必要か否かを確認します。盛土によって1mを超えるがけが発生する場合は擁壁が必要になる場合が殆どです。また、1mを超える場合は役所に造成(盛土)をする旨の申請が必要となり、これを怠ると違法となります。

擁壁は、その作り方や大きさによって値段に大きな違いが出てきます。一般的には100万単位の費用が掛かるため、可能な限り擁壁を必要としない計画にする方が負担は少ないでしょう。

盛土によるがけが1m以下の場合でも、建物の荷重(重さ)が崖に掛かる場合は適切な擁壁が必要になります。

擁壁の必要性の確認方法

例えば、上記のように盛り土によって出来た崖の根元から30°(土の種類によってはもっと緩い場合もある)のラインを引いて、そのラインが建物の基礎の底に掛かる場合は、擁壁が必要になります。

このように擁壁の必要性によって、盛土に掛かる費用が変わるので注意が必要です。