24時間換気システムを比較しよう

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◆ 24時間換気システムは24時間つけないといけないの?

24時間換気システムは、平成14年の建築基準法の改正で設置が義務付けられました。
この法律は、通称「シックハウス法」と呼ばれ、シックハウス症候群の対策のためのものです。
24時間換気システムをつけっぱなしにしておく目的は主には家の中のホルムアルデヒド
濃度を抑えることが目的ではありますが、
この他にも、シックハウス症候群の原因となるVOC(揮発性有機化合物)に対してや、
家の中の空気を清浄に保つことにも効果がありますので、
停止することなく運転するようにしておく事が重要です。
※ただし、東日本大震災で問題になっている放射能漏れにより
福島原子力発電所付近では、
屋内退避の勧告が発令されている地域があります。
換気は、外の空気が家の中よりも綺麗な状態が前提のため、
その地域にお住まいの方は、24時間換気システムを停止するよう
経済産業省のニュースリリースで発表されています。
そのため、24時間換気システムは停止するようにしてください。
なお、高気密高断熱住宅の場合、換気システムを停止することにより
お住まいの方の吐く二酸化炭素で室内の空気が汚れていきます。
そのため、息苦しさを感じるようでしたら、
風向きが良い時に部屋の空気の入れ替えをすることを
お勧めします。
また、換気システムを停止した場合に、
ガスコンロやファンヒーター、ストーブなど
室内の空気を使うような機器を使う場合には
特に注意してください。



◆ 24時間換気システムで実際どれだけ換気される?

法律では、換気をしなければいけない量が規定されており、一般的な認識としては、
2時間に1回 家の中の空気が入れ替わるような換気システムをつけなければいけないと
知っておけばいいでしょう。

ただ、厳密に言うと、家の中のすべての空気ではなく、
居室と「換気経路となっている非居室※」の空気が入れ替わるように計算されます。
※換気経路となっている非居室
24時間換気システムがどこについているのかを確認すればわかります。
たとえば、居室に屋外の空気取り入れ口があり、
トイレに空気を屋外に吸い出す換気扇が計画されていたとすると、
「トイレ」と、「居室とトイレとをつなぐ廊下」が換気経路となっている
非居室に当たります。
つまり、クローゼットやお風呂などに24時間換気システムの換気扇が
ついていなければ、換気の量を計算するときに算入しなくても
いいことになっています。
余談でした・・・
ventilation_plan.jpg

◆ 24時間換気システムって月どれくらいの電気代がかかるの?


以下の計算を見てください。
24時間換気システムに限らず、どんな電化製品でも、
下の簡単な計算をすれば月の電気代を出すことができます。
電化製品の消費電力の計算方法
消費電力(kW) × 電気単価(円/kW) × 使用時間(時間/1日) × 日数(日)
具体例 ~ 約40坪の家で各換気システムを取り付けた場合の比較
(第3種換気システムの場合)
壁や天井に個別に取り付けられる換気システムの場合は、
おおよそ 30W です。
オール電化住宅についていた場合
30/1000 (kW) × 18(円/kW) × 24(時間) × 30(日)
≒ 389 円 / 1か月
オール電化以外の場合
30/1000 × 25(円/kW) × 24(時間) × 30(日)
≒ 540 円 / 1か月
と言う事で24時間とは言えどそんなに負担になるような金額ではありません。


・1kWは1,000Wなので、まず単位を揃えるために1,000で割りました。
・オール電化の場合の電気単価は、東京電力の2009年のデータを使っています。
・平均18円(もし、オール電化ではない場合は、25円としています)
・40坪くらいの住宅で、トイレやお風呂などに排気ファンをつけた場合で計算しています。
132.5m2(40坪の家の床面積)×2.6m(天井高さ)×0.5(換気回数)≒172m3/1時間
172m3×60m3/台≒3台 1台の消費電力は約10Wなので、30W
   
電気代ですが、上で計算した第3種の換気システムが安くなります。
なお、その他の換気システムがどれくらいのランニングコストなのか、目安を紹介します。
☆ 積水ハウスのハイブリッド式換気システム(ハイブリッドⅢの場合)
約48円 (オール電化の場合 約35円)
換気システムの月間平均消費電力が27Wと、とても低く抑えられているのが特徴です。消費電力が抑えられるので、「このシステムの方が熱交換型換気システムに比べて省エネ」という考えは、ここからきているのです。
☆ ダクト式セントラル熱交換型換気システムの場合
約1800円 (オール電化の場合 約1300円)
換気システムの消費電力が120Wほどと、他のシステムと比較すると高くなります。熱交換効率が高い機器を選択しないと、省エネにならない可能性も・・・
☆ ダクトレス熱交換型換気システム(1室熱交換型換気システム)の場合
約1800円(オール電化の場合 約1300円)
一つずつの消費電力は小さいのですが、各部屋に取りつける必要があるため、トータル100Wと消費電力は高めです。熱交換効率もダクト式に比べると低いので、判断に迷うところでしょう。
 
また、イニシャルコスト、ランニングコスト、暖冷房のランニングコストなどを考えると、どのシステムが良いのか迷うところです。
コストだけを考えると、第3種ということになりますし、入ってくる風の冷たさを軽減するには、熱交換型を選択するなど、換気システムに求める性能によって変わります。
それに、熱交換型の換気システムは、省エネの目線から考えると、高性能な家に採用しないと
あまり意味がありません。
また、熱交換型とハイブリッド式の換気システムを総合的に判断すると、ハイブリッド式の方が
省エネであると考える専門家も多いのです。

 

◆ 24時間換気システムってどれがいいの?

24時間換気システムといっても、いろいろな種類があります。
まず、24時間換気システムの給気・排気の方法の違いによる種類を列記します。
最近では、よく使われる言葉ですので、是非知っておきましょう!

第1種換気システム
ventilation.jpg
家の中に空気を取り込むものも、室内の空気を捨てるものもファンがついた換気扇を使うシステムです。
この中には、熱交換といった室内と屋外の空気の温度差を小さくするシステムがついたものや、全館空調システムなどがあります。
  
第2種換気システム

家の中の空気取り込み口のみ、換気扇を使うシステムです。
一般的には、住宅では採用されません。
   

第3種換気システム

家の中の空気を排出する側のみ換気扇を使うシステムです。
安く取り付けが可能なため、多くの家で採用されています。
また、ハイブリッド式の換気システムなどもこのシステムになります。



では、24時間換気システムを選ぶ際、どれを選べばいいのか。
項目分けしましたので、参考にしてください。


とにかく運転の電気代が安い24時間換気システムは?

ハイブリッド式がもっとも電気代が安くなります。
「ハイブリッド」最近よく聞く言葉ですが、これは何と何を組み合わせたものなのでしょう?
これは、「モーター」と「温まった空気が上昇する自然の力」を組み合わせたものです。
空気は温まると上昇する性質を持っています。
煙突効果と同じです。
その力を利用して換気をするのがハイブリッド式の特徴で、
電気を使わずに自然の力を補助的に使うため、電気代は少なくてすみます。

でも、一部住宅メーカーでしか採用されていないため、現実的ではないです。

現実的なところでは、
壁に取り付けるタイプの排気ファンだと1台19円/月のランニングコストとなりますので、
それらを組み合わせた24時間換気システムの第3種がもっとも安くなります。
  

快適性が高い24時間換気システムは?

家の中に外の空気をそのまま取り込むと寒さを感じる場合があります。
取り込む空気の温度を上げてあげることができないか・・・
それも電気を使わない方法で・・・
そうやって開発されたのが、熱交換型の換気システムです。

原理を簡単に説明すると、
家の中から捨てられる空気は暖かいです。
それをそのまま捨てるともったいない、そう思いませんか?
そこで、捨てる空気から家の中に取り込む空気の熱を交換させる方法があるのです!
たとえば、外が0℃、家の中が20℃だったとします。
なにもしないと0℃の空気を取り込みますが、捨てる空気から熱を交換することで、
10℃以上も温度を上げることができます。

初期コストが安い24時間換気システムは?】

壁に取り付けるタイプの第3種換気システムが取り付け、機器代がもっとも安くなります。


花粉症の方、幹線道路、線路沿いにお住まいの方に最適な24時間換気システムは?
24時間換気システムでは、家の外の空気を家の中に入れるため、
虫やほこりが入りにくいように、空気をきれいにするためのエアフィルタがついています。
そのフィルターには、Noxという排気ガスに含まれているような非常に細かな粒の
ホコリまで取り除くことができるものや、花粉くらいの大きさのホコリを取り除くことが
できるもの、衣服の繊維くずのような大きさのホコリを取り除けるものなど様々です。
   
参考にエアフィルターを比較してみましょう。

JISに規程されるフィルタの種類
ULPAフィルタ:定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率
HEPAフィルタ:定格風量で粒径が0.3μmの粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率
中性能フィルタ:粒径が5μmより小さいものに対して中程度の粒子捕集力を持つ

雑学
インフルエンザウイルスの粒子の大きさ  0.1μm
杉花粉の粒子の大きさ            30μm
ダニなどのハウスダスト           500μm

製品の中には、Nox対応フィルタや高性能フィルタなどの言い方もありますが、
Nox対応できているフィルタは非常に高性能です。
また、高性能フィルタは、HEPAフィルタのちょっと下と思っていればいいでしょう。

で、本題に戻ります。

細かな粒のホコリが取り除けるエアフィルタほど、空気が通過しづらくなります。
そのため、高性能なフィルタを採用すると、必然的に給気側にもファンが
必要になってきます。
つまり、第1種の換気システムが最適です。
 

◆ 全熱交換型換気システムと顕熱交換型換気システムの違い

 

とてもマニアックな部分ではあるのですが、熱交換型換気システムには、「全熱交換型」と、「顕熱交換型」の2つがあります。

 

まずは、熱交換型換気システムの原理について簡単に説明しましょう。

 

熱交換型換気システムは、外に捨てる空気が持っている熱を外から取り込む空気に移すことができる換気システムのことです。外が0℃だった場合でも、部屋に取り込まれる空気の温度が室内の温度に近くすることができる、そんなイメージです。

そして、温度交換効率90%などと紹介されていますが、これは、外が0℃、室内が20℃だった場合、部屋に入ってくる空気を18℃にすることができるのです。

これだと部屋に入ってくる空気が冷たいと感じることはあまりありません。

 

この原理ですが、外の空気と室内の空気を「熱交換素子」と呼ばれる場所で熱の受け渡しをしています。熱交換素子には、外の空気が通過する管と室内の空気が通過する管が何層にも重ねられていて、室内の汚れた空気が戻ってくることがないようになっています。

 

これが熱交換型換気システムなのですが、「全熱」と「顕熱」の違いはなんなのでしょう。

 

その違いを理解するために、もう少し詳しく熱交換素子の説明を加えます。

 

熱交換素子は、外の空気が通過する管と室内の空気が通過する管を組み合わせてできていることはすでに説明しました。

全熱と顕熱の違いは、その管がどのような素材で作られているかで違ってきます。

まず、全熱交換型では、その管は和紙のような紙の素材でできています。紙は空気は通さないのですが、熱や湿気を通すことはイメージできるでしょう。

そして、顕熱交換型では、その管はアルミやプラスティックのような素材でできています。これだと熱は通すけど湿気は通さないことはわかっていただけると思います。

つまり全熱交換型と顕熱交換型では、湿気の移動をするかしないかの違いになってきます。

 

海外や日本の北部地域では、比較的乾燥した地域が多いため、湿気の移動についてはあまり考慮されておらず、顕熱交換型の換気システムが主流です。

しかし、高温多湿と言われる日本に建つ家では、快適な空間にするためには湿度コントロールも重要になってきます。

そのため、日本の温暖地では、全熱交換型換気システムが多く採用されています。

 

湿度コントロールをするには、とても大きなランニングコストがかかります。

湿度を含めて快適な空間作りのためには、全熱交換型換気システムを選択するほうがいいのではないでしょうか。

ただし、5年 ~ 10年に一度この熱交換素子を交換しなければいけません。

1つ数万円かかるので、メンテナンスにかかるコストを抑えたい方にとっては、洗浄ができる顕熱交換型換気システムのほうがいい場合もありますが・・・

 

 

最終更新日 : 2011年8月6日



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