スタイロ畳

スタイロ畳

スタイロ畳とは、ダウ化成が販売するスタイロフォームと言う押出法ポリスチレンフォームを心材として使った畳のことです。

このスタイロ畳でも、いくつも種類があります。

スタイロフォームだけを心材に使ったものや、心材に稲わら床を重ねたもの、MDFのような板でスタイロフォームをサンドイッチしたものなど種類が豊富です。

スタイロ畳の長所と短所

このスタイロ畳ですが、最大の長所は、断熱性能が高いこと
そして、虫害の可能性が低いこと、軽いことが挙げられます。

スタイロフォームは断熱性能の高い押出法ポリスチレンフォームで、熱伝導率が0.028W/mKという一般的なグラスウール断熱材の2倍近い性能をもっています。
そのため、一般的な藁床と比べると断熱性能が3倍以上の商品も販売されています。
最下階で直接布団を敷いて寝るのであれば、断熱性能が高い方が冬暖かく寝れるでしょう。

また、踏んだ時の感触も木質ボード系の畳よりも柔らかく感じます。

ただし、このスタイロ畳の欠点は、従来の畳と比べると調湿機能がほとんどないことが挙げられます。

畳の上に立つと夏でもさらっとした感覚が好きな方は多いと思いますが、それは畳が調湿機能を持っているため。
湿気が多いとその湿気を一旦吸い込み、湿気が少なくなった時に湿気を放散するという機能があるからなのです。

スタイロフォームは透湿係数がとても小さく湿気をほとんど吸い込みません。
この機能は、断熱材としては向いているのですが、畳として使った場合にはアダとなってしまいます。

もし、畳に調湿性能も求める場合には、調湿材を間に挟み込んだ商品も販売されています。

スタイロ畳の活用方法

スタイロ畳の活用方法として適切なのは、主にリフォームでの活用です。
新築住宅の場合は既に畳自体の下部や、基礎部分に断熱材が入っておりそれほど必要ではありません。

はんめん、昔からの和室を利用している場合は畳を利用している床に別の断熱材を入れることは困難となります。

このため、畳床の暖かさを確保したい場合にこのスタイロ畳を利用することが有効となります。

なお、このスタイロ畳とよく比較されるのが、ダイケンから販売されるダイケン畳です。
ダイケン畳は木質ボード系の心材を採用していますので、さわり心地や踏んだ時の感触は違った印象を受けると思います。
機能としては、どちらも一長一短がありますので、ショールームなどでさわり心地や踏んだ感触に加え、どちらが生活スタイルに合っているか、カラーバリエーション、価格などを確かめながら選ぶと良いでしょう。