今、太陽光発電のシステムを新規で取り付けると補助金や優遇制度が使えるなどから、
設置する方が増えています。
ただ、
「太陽光発電はどんなメーカーのものがあるのか?」
「太陽光発電のシステムを販売する大手メーカーの商品の特徴は?」
など購入する側が知らないことが多いと思います。
せっかく高額な太陽光発電を取り付けするなら、商品の特徴や選び方を知りたい方のための
比較サイトです。
【 目 次 】
◆ システムの構成
◆ 太陽電池パネルはどれが良いか?
◆ 太陽電池パネルの発電効率は?
◆ 太陽光発電システムのメーカー比較
◆ 日本の大手メーカー4社徹底比較
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◆ あなたの条件に合うメーカーは?
◆ 太陽電池パネルの設置方位と角度
太陽光発電システムの仕組み
太陽光発電システムですが、どのような仕組みになっているかご存知でしょうか?
太陽光発電システムは、以下のもので構成されています。
◆ 太陽光発電システムの構成
◇ 太陽電池パネル
ソーラーパネルとも呼ばれ、太陽光を受けて電気を作る部分です。
この太陽電池パネルの発電効率をモジュール変換効率といい、
この数字の大きいものの方が太陽光を効率的に電気にできるということになります。
太陽電池パネルは、単結晶シリコン型や多結晶シリコン型、アモルファスやCISなど
様々な素材が使われています。
なお、この太陽電池パネルの寿命は、30年ほどと言われていますが、
壊れて発電しなくなるというよりも発電効率が10%程度下がることを寿命と呼ぶ傾向にあります。
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なお、メーカーでも保証を付けていますが、10年間で10%の発電効率の低下、
20~25年で20%の発電効率の低下が生じた場合を対象としているところが多くなっています。
◇ 接続箱
太陽電池パネルでつくった電気を集めてパワーコンディショナーに送るための装置です。
◇ パワーコンディショナー
パワーコンディショナーは、接続箱に集められた直流の電気を、
一般の家電製品で使われる交流電気に変換するための装置です。
太陽電池パネルの最大出力にあわせて、このパワーコンディショナーを選択する必要があります。
このパワーコンディショナーにも変換効率があり、多くのメーカーでは93%~94.5%となっています。
(三菱電機では97.5%という商品も販売しています)
変換効率の違いは年間発電量の違いにそのまま表れるので、
モジュールの変換効率とあわせて確認するようにしましょう。
また、ご存知ない方も多いのですが、このパワーコンディショナーは
装置を冷却するためにファンが付けられています。
そのため、音を気にされる方もいらっしゃいます。
太陽光発電システムは太陽が沈んでいる間は運転を停止しているので
夜間に音が出ることはありませんが、音が気になる方は、
屋外設置型などを選択するようにしましょう。
なお、パワーコンディショナーの寿命ですが、
こちらは15年程度と言われています。
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パネルと違いファンなどの可動部が取り付けられているため、
パネルよりも早く交換時期がきてしまいます。
◇ 附帯設備
その他、必要なものとして、屋根置きタイプですと、架台が必要になります。
これは、太陽電池パネルを屋根に固定するための台で、各メーカーや商品によって
違います。
また、発電状況が確認できるモニターも設置されます。
このモニターも、太陽光発電システムの発電量だけでなく、
家庭で使用している電力量が表示できる機能を備え、発電量と使用量をチェックすることができます。
太陽光発電システムで発電した電気は家庭の分電盤を通して各コンセントに電気を送り、
あまった電気を売電しています。
あなたの発電した電気は、近くの家庭で使われることになります。
◆ 太陽電池パネルはどれが良いか?
太陽電池パネルは電気を作る部分ですが、この電気を作る方法は様々あり、
それによって発電効率やイニシャルコストが大きく変わります。
敷地条件などによってもどのタイプが適しているかが異なりますので、
まずはどんな特徴があるのかを確認してみましょう。
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◇ シリコン系 バルク型
〇 単結晶シリコン型
- 変換効率が高い
- 豊富な使用実績があるため信頼性が高い
- 生産にエネルギーが多くかかるためコストが下がらない
〇 多結晶シリコン型
- 大量生産に適しているため販売価格が下がる可能性
- 豊富な使用実績があるため信頼性が高い
- コストと性能のバランスに優れる
〇 リボン
- 比較的新しい技術
- スライス工程が不要であるため資源の削減になる
◇ シリコン系 薄膜型
(a-Si、μ c-Si)
- 低コスト化できる可能性がある
◇ シリコン系 アモルファス型
- 太陽電池が高温になっても効率が落ちにくい
- 薄くできるため、材料使用量が少なく、面積を広くすることができる
◇ 単結晶シリコン+アモルファスシリコン
- 薄膜にすることができ、材料を減らし変換効率の向上が見込める
- パネルが高温になっても発電効率に影響を受けにくい
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◇ 化合物 半導体系
〇 多結晶型(CIGS、CdTe)
- 資源量の制約物質を含む
- 公害物質を含むものがある
- 大面積化、量産化に向く
- バリエーションが豊富
- 多接合セルへの応用が可能
〇 単結晶型(GaAs 系)
- 単接合セルでは最も高い変換効率だが高コスト
- 集光型セルとして使用
◇ 化合物 有機系
〇 色素増感型、有機 薄膜型
- 真空、高温プロセスが不要なため環境負荷が小さい
- 低コスト化できる可能性がある
◆ 太陽電池パネルの発電効率の比較
太陽電池の効率を示す変換効率ですが、量産レベルで
○化合物(Ⅲ-Ⅴ族) 約19%
↓
○単結晶シリコン 約17%
↓
○多結晶シリコン 約15%
↓
○アモルファスシリコン 約8%
となっています。
ただし、アモルファスなどはシリコンなどの原料が少なくて済みますので
安くなります。
単純に発電効率だけを比較するのではなく、
初期投資の費用を何年で償却できるのかを提示してもらって比較する方がいいでしょう。
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太陽光発電システムを選ぶときに知りたい情報
◆ 国内で販売されている太陽光発電システムのメーカー
現在日本国内で補助金を使いながら設置ができる住宅用の太陽電池のメーカーは、
2011年ではなんと48社。
2010年は約30社でしたので、その数は年々増え続けています。
太陽光発電システムの補助金を受けて設置する場合は、
J-PECに登録されたメーカーであることが条件となっていますので、
もしJ-PECのHPで紹介される一覧に名前が挙がっていない場合には、補助金を受けられない可能性もありますので、
注意が必要です。
近年では、中国の企業が積極的に世界に販売網を拡げ、躍進しています。
どんな特徴があるのか?、価格はどの程度なのか?、保証の有無は?
など気になることも多いと思いますので、一覧で確認してみましょう
→ 海外メーカーも含めた太陽光発電システムのメーカーを徹底的に比較(約40社)
◆ 太陽光発電のシステムを販売する大手4社の商品を比較!
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↑太陽光発電のシステムを製造する大手4社の比較表です。(クリックすると拡大します)
上の表を見ると、太陽光発電の特徴を把握することができます。
◆ 太陽光発電のシステムを選択するお手伝い!
太陽光発電は、設置条件によって発電量が変わります。
あなたの家にあったメーカーの商品を比較して選んで下さい。
- とにかく、発電効率にこだわる方はこのメーカー!
それなら、サンヨーの太陽光発電をお勧めします。
サンヨーは、太陽電池モジュール単体の発電効率がNo.1!
(大手4社での比較)
- 見た目を重視したい方はこのメーカー!
スレート瓦風の太陽光発電(太陽電池モジュール)がもっとも目立ちません。
そんな商品をラインナップしているのは、下の2社です。
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シャープ:平板瓦一体型
京セラ:ヘイバーン (HEYBAN)
ただ、瓦材が制限されたり、商品の価格が高い、温度が上がって発電効率が
落ちることがネックとなります。
屋根置きタイプですと、京セラがもっとも薄く、スタイリッシュです。
- 設置できるスペースが限られている家にお住まいの方は。。。
南に面した屋根が小さい、寄棟となっている
など、太陽光発電(太陽電池モジュール)の取付に制限がある場合は、
2つの選択肢があります。
出来る限り発電量を上げるため、効率の高いメーカーの製品を選ぶ
サンヨー 高い発電効率のため、面積が小さくても発電量が多くなります。
広い面積の太陽光発電(太陽電池モジュール)を取り付ける
シャープ 形状のバリエーションが多いため、設置効率を高めることができます。
- とにかく価格が安いメーカーがいい方は!
シャープ 他社と比較して圧倒的な安さを実現しています。
- 売り上げが多いところを選びたい方は!
シャープ 太陽光発電の先駆者、シャープがもっとも売れています。
◆ 太陽光発電システムは今導入すべき?
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太陽光発電システムでつくられた電気を固定金額で買い取る制度が導入されてから、
現在は徐々に買い取り単価が下がっていくのを見ていると、
早く太陽光発電システムを導入した方がいいのではないか?と
お悩みの方も多いのではないでしょうか。
太陽光発電システムの補助金も現在は手厚く、
購入しやすい環境になっているとはいえ、
まだまだイニシャルコストは安いとは言えません。
導入コストは数年前が70万円/kW程度だったものが、
現在は、50万円代/kWまで下がってきていますが、
平均的な4kW程度のシステムを導入しようと思うと、
200万円程度かかり、もらえる補助金を差し引いたとしても
170万円ほど必要となります。
では、太陽光発電システムのイニシャルコストは
どこまで下がっていくのでしょう。
現在、中国や韓国、インドなどの企業が積極的に
世界に向けた太陽光発電システムの販売を行っており、
大量生産によるコストダウンが急激に進んでいます。
日本のメーカーにこだわらなければ、
1kW当たりの機器代及び取り付け費が40万円を切るような
ものも数多く出ています。
太陽光発電システムでは、
基本的には、設置にかかる費用を何年で償却できるのか
がみなさん最も重視されるところだと思いますが、
その償却期間を短くするために重要なのは、
『買い取り単価』でも『補助金』でもなく、
『イニシャルコスト』なのです。
太陽光発電システムを普及させるために、
目標とされているイニシャルコストの1kWあたりの単価は
約25万円/kW
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と言われていますので、システムの導入にかかるイニシャルコストは
これからさらに安くなっていくでしょう。
そうなった場合、買い取り金額が現在の24円/kWとなったとしても、
10年弱で償却できる可能性があります。
現在の補助金や制度を活用しても償却期間が8年~12年と言われていますので、
それほど変わるものではありませんね。
一部地域では、
1kWあたりの機器代と設置費の単価が20万円を切っているところもあるようですので、
その金額であれば今設置するメリットは高いと思いますが、
もう少し様子を見てもそれほど損をするというものでもなさそうな気がしますが、
みなさんはいかがでしょうか?

太陽光発電システムを設置する時に知りたい情報
◆ 太陽電池パネルの望ましい設置方位と角度
この太陽電池パネルは、取り付ける方位や傾きによって効率が変わります。
設置する方位 | 発電量の割合 |
南面 | 100% |
南東、南西面 | 約95% |
東、西面 | 約85% |
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北面は極端に発電量が落ち、60%以下となります。
また、取り付ける角度も影響を与える要素になります。
一般的な戸建住宅では、10°~40°で取り付けられます。
東京では30°がもっとも効率的に発電する角度になりますが、
10°であっても約6%の低下と発電効率に大きな差が出るものではないようです。
(ちなみに、東京よりも北では角度を上げ、南では角度を低くする方が効率が高くなります)
この角度が小さすぎると、冬の発電効率が落ちてしまいますし、
積雪の影響を受けやすくなります。
しかし、屋根がフラットな家の場合は、角度を付けすぎると風の影響を受けてしまいますので、
メーカーの設計基準に従うようにしましょう。
太陽光発電に関するQ&A
- Q:太陽光発電の耐用年数はどれくらいですか?
A:各パーツによって耐用年数は異なります。
まず、パワーコンディショナー、インバータなどが10年以上。
天井にのっている太陽電池モジュールは30年以上と言われています。
ただ、まだ普及して年数が経過していませんので、統計データがありません。
故障する可能性があるのは、パワーコンディショナー、インバータなどで、
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こちらは交換、もしくは修理しないといけませんが、普及が進むにつれ、
製品の価格も下がってきていますので、修理や交換で現在の購入金額が
必要と言う訳ではありません。
- Q:太陽光発電を付けるのにどれくらいの費用がかかる?
A:1kWあたり、70万円と言われていますが、
敷地の状況や、新築に設置するのか、既築の住宅に設置するのかによっても変わります。
- Q:太陽光発電のメンテナンスは?
A:基本的には、メンテナンスフリーです。
ただ、10年のメーカー保証を受けようと思うと、有償の定期点検が必要です。
- Q:太陽光発電は実際どれくらい発電できるの?
A:これも設置条件によって異なりますが、
新エネルギー財団の統計データによると、1kWあたり1,000kW/1年間となっています。
つまり、固定価格買い取り制度が始まり48円で売電したら、48,000円/年・kWという計算になります。
ただ、全量買い取りをしてもらえる訳ではないことにご注意を。
日中電気を使えば、その使用した電気は発電した電気から引かれるので、
このまま試算することはできません。。
- 太陽光発電を付けたあとの上手な住まい方
固定価格買取制度が導入された現在は、いかに太陽光発電の売電量を増やすかが、肝です。
発電量は,太陽光発電(太陽電池モジュール)の設置方位、地面との角度(30度が理想)、
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周辺の建物の状況や気象条件などによって変化します。
ただ、統計調査から1kW当たり約1000kWh/年の発電量が見込めます。
一般家庭向けの標準的な3kWシステムでは,約3000kWh/年の発電量となります。
電力を使用する量は、4人家族では,月平均280kWhです。つまり,年間3360kWhとなり、
約90%の電気を太陽光発電によって賄うことが出来ます。
これで電気の自給可能という計算にはなりますが、金額に直すと年間約80,000円ということになります。
3kWの太陽光発電のシステムを取付するのに、約2,100,000万円かかりますので、
単純に計算すると、設置にかかった費用を26年の年月をかけて取り返すという計算になってしまいます。
国の補助金だけを使うと考えても、23.5年かかります。
ただ、現在は、固定価格買い取り制度がありますので、
日中の太陽光発電で発電した電力を倍で売ることができれば、15年程度まで短縮できるといったからくりです。
日中の使用電力を抑え、固定価格買い取り制度をフルに生かすようオール電化とし、
さらに、家庭使用電力の1/3を占める給湯をエコキュートなどを駆使すれば、10年~15年という試算も
可能となるでしょう。
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最終更新日 : 2012年1月8日
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