森のくまさん
迷いヒヨコ
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『住みたい間取り 自分でつくる快適空間』の特徴と要約
作者は元積水ハウスの総合住宅研究所の所長さんで、くまさんもとても親しくさせて頂いている方です。一緒に教えている大学では、教材としても使っていて、初めて住宅の設計を学ぶ大学生にも分かりやすく書かれています。
これから家づくりを考えたい人で、本格的に自宅の間取りを考えたい人にはピッタリの本です。2~3時間程度で読める内容となっています。
- 間取りを作るために必要な初歩の考え方が分かる
- 部屋や場所ごとに何に気をつけて間取りを作るかが書かれている
- 自分が理想とする家の優先順位などを整理する方法
作者がオリジナルで作った方法 - 目線や景色をどのように取り入れるべきかが書かれている
- パッシブデザインとはなにかについて少し触れている
意外とこの本で紹介されているような、基本中の基本をキチンと整理、まとめられた本は今までありませんでした。(あっても、かなり専門的な感じで書かれているものが殆どでした。)
通常、市販されている間取りに関する本は、細かいことは置いておいて、「この間取りの何が良いのか?」と、言う部分に焦点を絞ってあることが殆どです。
これは、着眼点が【普通の人にも図面が書けるようになって欲しい】と言う着眼点でなく、【自分の作品に惚れて欲しい】と言う着眼点の本が殆どだからです。
つまり、この本は大学教員ならではの本と言えるでしょう。
くまさんが参考になった内容
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作者がオリジナルで作った、ウェルバランスビーングマップ。これを利用すると、家づくりにおいて何を優先して考えると良いのかが自分の中で整理出来るようになります。少し上級者向けですが、一般の人にも十分使えるツールです。
自分が家づくりに取り入れたいと考えている要望をマズローの5段階欲求を利用して振り分けていきます。図の中にマッピングしていくので、パッと見ればそれがどういうレベルの要望なのかを把握することが出来てとても便利です。
ここまで考え抜いて、作った間取りにはきっと愛着が湧くでしょう^^)
『住みたい間取り 自分でつくる快適空間』感想と寸評
写真を使わず、挿絵を手書き風にするなど、読みやすさに配慮されています。ページ数も120ページ程度とそれほど多くなく、文字も読みやすい程度に大きな文字で書かれています。
建築を正式に学ばずに独学で学びたい人には、とても面白い内容です。また、プロにおいてもウェルバランスビーングマップは必見でしょう。知的好奇心を刺激するという意味の面白さがあります。
明らかに、素人や初学生向けを意識して書かれているので、非常に分かりやすい内容となっています。短時間で読めると言うのも分かりやすさに繋がっています。ただ、危ういのはこの種の分かりやすい本は読んだだけで使える気になることです。実際に使えるようになることと、読んで分かることは違うので、改めて使う練習をすることがとても重要です。
この内容を知らなくても、一般の人が家を建てることにはなんの支障もありません。自身の計画が、基本に忠実なのかどうかを知ると言う意味ではとても役にたつでしょう。
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