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お風呂の種類
お風呂には
- ユニットバス
- ハーフユニットバス
- 在来工法(造作風呂)
という三つのタイプがあります。
ユニットバスとは現在の浴室の主流で「浴槽、壁、天井、床が一体となっている浴室」のことをいいます。
あらかじめ工場で各パーツをつくっておき現場で組み立てる工法です。
在来工法とは昔ながらの工法で職人の方が現場で一から浴室を作っていく工法です。
浴室の形が特異であったり、柱がでっぱりがある場合でも臨機応変に対応でき、あなたの好みにあったデザインの浴室を作ることも可能です。
ハーフユニットバスとは「浴槽、床、壁の下部分だけ」がユニットバスのようにセットになっており、壁の上部分と天井は在来工法でにより職人が後付けで作っていきます。
ユニットバスの防水性を確保しつつ、浴室の上半分を自分好みのデザインにできます。また天井高がとれない場合や壁にでっぱりがありユニットバスをそのまま施工できないときに導入されます。
ユニットバスとは?

ユニットバスには「お風呂、トイレが一緒」の形態のものを指すという誤解があります。
ユニットバスとはあくまで「浴槽、壁、天井、床が一体となっている浴室」のことです。
(ちなみに「お風呂、トイレ、洗面台が一緒」のものを3点ユニット、「お風呂、洗面台が一緒」のものを2点ユニットといいます。)
ではなぜこのような誤解が生まれたのでしょうか?
それは1964年の東京オリンピックまでさかのぼります。当時日本のホテル不足は深刻でした。そこでホテルニューオータニはオリンピック開会式にあわせて17階建て1058室のホテルをたったの17ヶ月で建設する計画をたてました。ですが職人が一つ一つ浴室を作る在来工法ではとても間に合わないと判断され、TOTOによって工期を短縮できるユニットバスが開発されました。なんとユニットバスは日本発祥なのです。これにより大幅に工期は短縮され開会式に間に合わせることができました。
その際外国人観光客向けに浴室、トイレ、洗面台が一緒になった西洋式の3点ユニットが採用されました。その後、他のホテルやマンションでもこの3点ユニットバスは採用され普及していったのです。これによりユニットバスとは「浴室、トイレ、洗面台が一緒」という誤解が広まってしまったのです。
システムバスという名前を聞いた方もおられると思います。ユニットバスと何か違うところはあるのでしょうか?
結論からいうと同じと考えていいでしょう。
少し前まではシステムバスという言葉はありませんでした。最近になりミストサウナのような多機能バスルームが登場し、従来のものと差別化するためにシステムバスという言葉を使うようになってきたのです。ですが一般的にシステムバスとユニットバスは同じものであるといえます。
工場でつくられたパーツを現場で組み立てるだけなので工期を短くできます。
ユニットバスの交換だけであれば3~4日程度ですが従来のタイルの浴室からユニットバスへのリフォームであれば1週間前後となります。
ユニットバスは部屋の内側にさらに浴室をつくります。
壁と床のつなぎ目が一体化されているため隙間が少なく気密性にも優れているので水漏れの心配がほとんどなくまた最近では断熱性にも優れています。
ユニットバスは浴室に適した汚れが付きにくくカビが生えにくい素材がつかわれています。タイル張りではない場合が多いのでタイル目地に汚れやカビがたまるといったこともありません。
規格サイズが決まっていて寸法に合わないことがあり、今のお風呂より狭いものしか入れられない場合があります。壁や柱を削って入れることも可能ですが、耐震性に問題をかかえることになるかもしれませんので注意が必要です。
ユニットバスはメーカーが扱っているものの中から選ぶしかありません。
メーカーも色や素材にバリエーションを取り揃えていますが、あなたの好みにぴったりと合うものがあるとは限りません。
ユニットバスのリフォームの費用相場
浴室は15年目から劣化が始まり20年程度でリフォームが必要といわれています。
老朽化した浴室では水漏れやシロアリによって床下や柱が大きく劣化していることもあります。劣化した部分の補修には多額の費用と大幅な工期の追加があります。
そうならないために適切な時期でのリフォームをおすすめします。
ユニットバスリフォームの費用は本体価格とは別に工事費が必要になります。
※あくまで参考として表示しております。実際の価格については、地域や施工店さんなどによって変わってきます。
- 浴室暖房乾燥機取り付け
- 浴槽など浴室の一部分の交換
- 手すり取り付けなどのバリアフリー工事
- ユニットバスからユニットバスへのまるごと交換
- 在来工法からユニットバスへリフォーム
- 大理石やヒノキ製などこだわった素材を用いたり、デザインに優れた高級感のある浴室へのリフォーム
- 間取り変更などのために浴室を新設する場合

ユニットバスのリフォームの流れ
あなたがどのような浴室にしたいのかイメージし必要な工事や設備の取り付けをよく検討してください。
リフォーム会社も一社ではなく複数会社に話を聞く必要があります。価格だけなく担当者の製品知識や印象も大切です。
工事が始まれば大きな音がし、工事車両も家の前を行きかいます。そのため近隣住民への挨拶、駐車スペースの確保は必ず行うようにしましょう。マンションであれば管理組合への届出も必要です。
最低限挨拶が必要な範囲は一戸建ての場合、両隣+向こう3軒+裏3軒の8軒、マンションの場合は、両隣+上3軒+下3軒の8件といわれています。
それ以外の家でも、工事車両などで迷惑をかける場合は一声挨拶した方がよいでしょう。
また工事期間中はお風呂が入れなくなるのでどうするか決めておくことも必要です。
工事業者は土足で作業します。家の中を汚したり傷つけたりしないために床に養生ボードを引いたり壁にテープを貼って保護します。
※通常は、施工店さんが行ってくれる場合が殆どです。
いよいよ工事が始まります。
まずは今の浴室を解体し、その際出た廃材を撤去します。この時点で床下の腐食やシロアリ被害が見つかった場合修繕工事が必要です。この場合、範囲が広く、被害が大きいと、想定以上の金額になる場合もあります。
ユニットバスのための給排水管、配線工事を施し、必要に応じてコンクリートで基礎を作ります。
(ユニットバスからユニットバスへの交換であれば不要な場合があります。)
ユニットバスの各パーツを搬入し現場で組み立てていきます。つなぎ目にはコーキング処理をほどこします。(※コーキングとは:ゴムを流し込み隙間を埋めること)
ドアの据付などをしていきます。最後にクリーニングが終われば引渡しです。
ここまでで在来工法からユニットバスへのリフォームであれば1週間~10日程度、ユニットバスからユニットバスへの交換であれば3~4日程度かかります。