スマートメーター

スマートメーター

スマートメーターとは、電力の使用状況を電力会社にリアルタイムで送る事のできる、電気メーター。

スマートメーターが普及すると、毎月検針に回っていた人員は不要となる。

 元々、電気メーターは、従来の住宅などに設置されていたアナログ式のメーターが一般的でした。

スマートメーターとアナログメーター
左側が従来のアナログメーターで右側がスマートメーター

今まで使用されていた電気メーターは、アナログなので毎月検針の担当者が使用量を確認していた。前月のメーター表示から検針員が引き算をして今月の使用量を決めていました。

省エネが叫ばれる昨今、電力需要を詳細に知りたいという電力会社の要請や、電力販売の自由化に伴い、

「デジタル方式で電力の使用状況がリアルタイムで計測でき、かつその状況を電力会社に送信し、記録しする」

と、言う機能のついた電気メーターの必要性が高くなり導入されたのが、スマートメーターです。

スマートメータの将来像

HEMS
HEMSとスマートメーターの連携

電力会社がスマートメーターから送られてくるデータを元に、必要な電力量を正確に把握し、電気の発電計画を検討すると言う目的が表向き主な目的です。これはアナログのメーターでは実現できません。何故なら、月に1回しかデータが届かないからです。

不必要な発電を減らすということによって、省エネが実現される訳です。

ただ、それだけには留まらず、現在、雇われた人がそれぞれの世帯の電気利用量を歩いて見て回ることによって、電気料金を請求している点なども、スマートメーターの導入により、人を雇う必要が無くなると言う事で、コストの削減に繋がると言う目的もあります。

スマートメーターを全世帯に導入するとなると、スマートメーターを売買するだけで、かなりの経済的効果が期待でき、巨額のお金が動くことになります。現時点では、電力会社の乗り換えの際にサービスとして交換工事が行われます。

このスマートメーターは将来的にはもっと発展的な利用が計画されています。
それは、HEMS(ヘムス)と呼ばれる家の中で使用されている電力量を分電盤の分岐(大概は部屋毎、エアコン毎)毎に把握できる機械と連携して、詳細に必要な電力量を把握することです。

そして、太陽光発電の普及が完了すると今度は個人間での電力の売買なども可能となることも想定されています。(事実、ドイツでは一部の都市で個人同志の電力の売買が自動で行われています。)

新築住宅の場合のスマートメーター

今後、新たに設置されるメーターは全てスマートメーターとなります。このため新築住宅を建てる場合や購入する場合は全てスマートメーターとなります。

これは2014年4月に決まったエネルギー基本計画と言う国の方針で「2020年代の出来るだけ早い時期」までに全ての家庭に導入すると言う目標を掲げているからです。

※)データを飛ばすということからか、電磁波による被害を恐れる声があるようですが、スマートフォンを耳に当てて電話をする現代人にとって、屋外に設置されているスマートメーターからの電磁波がどれほど身体に影響するのかは、冷静に考えた方が良いでしょう。

また、家庭内からの電力量がリアルタイムで把握でいる事から、情報漏洩を気にする向きもありますが、こちらもスマートフォンで常に位置情報が知られてしまう,ICカードで何にどれだけお金を使用しているのか把握されてしまう、ネットショッピングによって何をどれだけ買ったのか分かられてしまう現代にとって、どれだけのリスクとなるのかは、冷静に判断すべきでしょう。

スマートメーターの設置を拒否することも現時点では可能なようですが、あまり利点は無いように思われます。むしろ設置しないことによるデメリットの方が将来的には多くなると思われます。

既存住宅の場合のスマートメーターへの交換

電力の自由化に伴い、電力会社だけが電力を販売する時代は終わりました。電力会社以外が電力を販売する場合は、スマートメーターへの切り替えが必須と言う場合が多いです。これは、電力の販売量を正確に把握するためであり、また電気代自体を安くするために検針員を雇わなくても良いようにするためでもあります。

つまり、電気代を抑えるために電力会社を切り替えると同時に交換してくれる場合が多く、無料交換という事が多いです。

スマートメーター交換後はアプリで電力消費が把握できる!?

現時点では、電力を販売している会社によって対応が違うようですが、電力の使用量をスマートフォンのアプリで随時確認出来るようなサービスも始まっています。今後、電気代はますます上がっていくことが予想されるので、省エネを意識したい場合には導入が役立つでしょう。