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住宅の床の具体的な断熱方法

人は寒さをどう感じるのでしょう。

たとえば、エアコンを使って暖房している部屋にいると頭の方ばかり暖まって
足元は寒いために暖かさを感じないといった経験をされた方も多いと思います。

それは、空気は暖まると比重が軽くなって上に溜まり、冷たい空気が床付近にとどまる性質があり、
いくらエアコンの設定温度を上げてもその現象は改善されないため、つい設定温度を上げてしまう
ためにおこる現象です。


image_illust.gifこの現象は、家の断熱性が低い家ほど顕著に
出てきます。
いくら空気を温めても壁や窓、天井、床から逃げていく
熱が大きくなってしまい、
温められるのは部屋の上の方だけ。

なので、右の図のように暖かいのは頭の付近だけ
といった状況になってしまうのです。


反対に、家の断熱ができている部屋は、
同じ能力のエアコンをつかっても、部屋の下の方の
空気まで温めることができます。

これだと、部屋の上下の温度差が小さくなり、頭だけ
暖められてボーっとするといったこともないですし、
エアコンの設定温度を少し下げても体感温度は
変わらないので、省エネにもつながります。

これは、流体解析のソフトでも同様の結果を
見ることができます。

エアコンの性能が高くなってきていますが、
断熱しないと部屋の上下の温度差を解消することが
できないといった結果も出ているのです。

では、断熱をどのようにするのか。

壁や天井、屋根の断熱方法はほかのページで紹介しましたが、ここでは、冬の寒さ改善に
効果の高い床の断熱方法を紹介します。



床断熱





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床断熱って?

床断熱は、床材であるフローリングなどの下の部分を断熱する方法です。
床断熱には、断熱材を床根太などの間に落とし込む方法と、床材の裏に発泡系断熱材を吹きつける方法などがあります。
一般的には、こちらの断熱方法が主に採用されています。ボード系の湿度の影響を受けにくい発泡プラスティック系断熱材が主流です。

メリット

床のすぐ下を断熱するため、床の暖かさを感じやすい断熱方法です。
また、上述したとおり、発泡プラスティック系ボード断熱材が主に使われますが、安価な繊維系断熱材も使うことができます。
床暖房なども効率良く運転させることができます。

デメリット

施工のむずかしさが挙げられます。断熱材が脱落したり、床と密着せず隙間があくと効果が極端に落ちますので、脱落しない施工方法が求められます。
図体のでかい暖房機器を床下に設置して室内を広く使うような床下利用ができません。

一般的に使われる断熱材の種 類

ボード系断熱材が一般的に使われます。(繊維系断熱材、発泡プラスティック系断熱材など)
また、吹付けウレタンなども増えてきました。

基礎断熱
 




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基礎断熱って?

基礎断熱は、基礎の立ち上がり部分に断熱材を施工する方法です。
立ち上がりの外側と内側に施工する2つの方法があります。
北海道などの寒冷地でシロアリがいない地域では、外側に施工し、地表面から掘り下げて断熱施工し、床下に入ってくる冷たさを防ぐ施工がなされていますが、一般的には、内側に施工し、外周部から1mくらいの基礎のベース部分にも断熱材を施工する方法が採用されています。

メリット

施工が非常に楽になります。また、気密性が確保しやすいため、超高気密住宅にしたい場合には、基礎断熱にする場合があります。
床下は気密・断熱内になりますので、自由に使うことができます。
たとえば、暖房機や換気システムを床下に設置することで、部屋をすっきりすることができますし、床全体を暖めることができるため、各部屋の温度差を小さくすることができるなどのメリットがあります。

デメリット

シロアリの被害が報告されているように、断熱材と基礎の間が蟻道となる場合がありますので、シロアリ対策が必須です。
床下も暖房空間になりますので、暖房する空間が大きくなります。
また、床下と1階の間の通気を積極的に行ってあげないと、湿気が溜まることによって、カビが生えたり腐ったりしやすくなります。
建物の竣工直後はとくに注意が必要です。


一般的に使われる断熱材の種類

発泡プラスティック系断熱材が一般的に使われます。
ただ、シロアリ対策が施されたものを採用することが望ましいでしょう。


床は、天井や壁などに比べると熱逃げの割合は小さいものの、寒さの改善には非常に効果が高い
部位です。
また、床暖房を選択する方が増えてきていますが、床の断熱がしっかりなされていない場合、
床暖房で暖めた熱の半分以上が床下に逃げていくといった実験結果も出ています。

床暖房を採用する際には、逃げる熱をしっかりと防ぐためにも断熱材の厚みを増しておいた方が
いいでしょう。


床以外の断熱の具体的な方法は以下のページで紹介しています。










住宅の屋根・天井の具体的な断熱方法

IMG_2080.JPGのサムネール画像のサムネール画像飛騨高山に残る白川郷や、京都の美山に残るかやぶき屋根の住居を見ると、とても趣深い気持ちになります。

日本の民家は古くからこういった建て方で建てられてきました。
土壁に小さな窓。
大きな分厚い茅葺屋根。

よく言われる「夏を以て旨とすべし」といった松尾芭蕉の有名な言葉とはかけ離れた建て方だと思われる方も多いのではないでしょうか。

実は、松尾芭蕉の徒然草では、住宅は夏のことだけを考えて、
窓を大きくして風通しを良くしましょうと推奨するような文句はないのです。
むしろ、窓を小さくした方が過ごしやすいといった記述があるほど。

興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
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主題から脱線してしまいましたが、昔も庶民の住宅には、断熱するといった考えがあったのです。
右の写真をみてもとくに屋根には、気を遣っていたことが分かると思います。

雨をしのぐためにこれだけの厚みが必要といったこともあるのでしょうが、茅(かや)はストローのように中空になっているので、その中の空気のおかげで断熱性が高いのです。

防火などの問題から住宅地にかやぶき屋根の家を建てることはできませんが、
同様の断熱性をもった住宅を建てることなら可能です。

では、屋根、天井の具体的な断熱方法を確認してみましょう。

主な方法として、以下の2つがあります。


屋根断熱





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屋根断熱って?

屋根断熱は、読んで字のごとく、屋根の部分を断熱する方法です。
外断熱と言った場合この屋根断熱を指します。
屋根断熱の中でも、たる木などの上を断熱する方法と、たる木の間に断熱材を詰め込む方法の2種類があります。それぞれ長所短所ありますので、あとで詳しく紹介します。

メリット

屋根の部分で断熱するため、天井裏も快適な温度条件となり、ロフトや小屋裏収納などとして空間の活用ができます。
また、勾配天井にすることもできますので、部屋を広く見せることができます。

デメリット

たる木の間、もしくは、上に断熱材を施工しますので、厚みを確保するのが難しくなります。
夏の暑さを防ぐために、高い断熱性能が求められますので、必要な性能を確保するために、断熱性能の高い発泡プラスティック系断熱材を使わざるをえなくなり、コストが上がることが考えられます。
また、暖冷房する場合、小屋裏の空間も暖めたり冷やしたりすることになりますので、天井断熱と比較してランニングコストが高くなるといったデメリットもあります。

一般的に使われる断熱材の種類

ボード系断熱材が一般的に使われます。(繊維系断熱材、発泡プラスティック系断熱材など)
また、吹付けウレタンなども増えてきました。

天井断熱
 




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天井断熱って?

天井断熱は、天井の上部に布団を敷くように断熱材を施工する方法をいいます。
屋根断熱と天井断熱では、天井断熱の方を採用する施工業者が多いようです。
リフォームでも対応しやすく、床や壁などに比べると安く断熱することができます。

メリット

厚みを大きくすることができますし、施工も比較的楽なため、断熱材の種類を選ばず、コストを抑えることができます。
暖冷房をする空間を小さくすることができますので、屋根断熱と比較してランニングコストを抑えることが可能です。


デメリット

天井に勾配が付いている場合には、採用できません。
また、天井を吊るための材料と断熱材が干渉するため、ボード系の断熱材を採用する場合は、工夫が必要です。また、繊維系断熱材であっても隙間なく施工することが難しいため、丁寧な施工を求められます。

一般的に使われる断熱材の種類

繊維系断熱材が一般的に使われます。最近では、吹きこみ繊維系断熱材やセルロースファイバーなどの施工も増えてきました。
隙間なく施工が行えますし、施工コストもそれほど高くありません。



屋根断熱の方法




たる木の上に施工

たる木の間に施工

概要

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屋根を構成する斜めに掛かった材料をたる木といいますが、その上に板材を敷き、その上に断熱材を施工する方法です。

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たる木の間に断熱材を施工していく方法です。

メリット

隙間なく断熱材を施工できますので、熱橋もなく断熱の欠損が少なくなります。
使える断熱材はたる木上を断熱するより選択肢は広くなります。

デメリット

透水性のある材料は避けた方がいいなど使える断熱材が限られます。
雨の日は施工できないため、工期が天候に左右されます。
発泡プラスティック系断熱材の場合収縮により、将来的に隙間が生じる可能性があるため、隙間ができないようにする措置が必要です。
通気層を確保すると、いれることができる断熱材の厚みが薄くなります。




住宅の壁の具体的な断熱方法 >> 住宅の屋根・天井の具体的な断 熱方法 >> 床の具体的な断熱方法


断熱材 の比較 ← HOT

住宅の壁の具体的な断熱方法

近年、化石燃料の枯渇の問題や、地球温暖化の問題から住宅の省エネ化(断熱化)が
重視されるようになってきました。
また、人の生活も豊かになったことや、性能の高い冷暖房機器の普及も進み、
せっかく建てるなら快適な住まいを求める方も多いのではないでしょうか。


昔の家は、土を壁に塗ることによって、雨風や外の寒さを防いでいました。
ただ、土壁は一般的に使われるグラスウール断熱材の20倍も熱を通しやすいことを
ご存知でしょうか。

それを柱の間に塗りこんでいくので、厚みもそれほどとれません。
また、土壁は冬乾燥すると隙間ができ、隙間風が入ってきてさらに寒さを感じるのです。

そう考えると、昔の家の過酷さがわかって頂けると思います。
ただ、戦後建てられた住宅の中には、断熱材などが全く入っていない住宅もありますので、
そのような住宅に比べると少しはマシだったのかもしれませんが。。。


家を快適にするために、断熱材をいれたり、断熱性能の高い窓を入れたりとと色々な方法が
ありますが、ここでは、壁の断熱の方法を具体的に紹介します。

最近は、理解が進み、「内断熱VS外断熱」 といった話題はあまり聞かれなくなってきましたが、
おさらいの意味も兼ねて、詳しく書いていこうと思います。

断熱材の比較のページで、各々の断熱材のメリット、デメリットや施工する際の注意点を
紹介していますので、併せてご確認ください。

断熱材の比較

壁の断熱の主な方法として、壁の中に断熱材を施工する充填断熱という方法と
構造材(柱や梁など)の外側に断熱材を施工する外張断熱という2つの方法があります。

また、充填断熱と外張断熱を両方とも行う内外断熱(ハイブリッド断熱などとも呼ばれますが・・・)や、
RC造で建てられたマンションなどで採用される内断熱もあります。

まずは、それぞれの特徴を知っておきましょう。


外張断熱





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外張断熱って?

外張断熱は、構造躯体(柱や土台、梁などのこと)の屋外側に断熱材を張り付けたものをいいます。
よく、「外断熱」と言われますが、正式には、外張断熱が正解です。
鉄骨や鉄筋コンクリート造で採用されることが多い方法ですが、木造など工法に関わらず採用されるようになりました。

メリット

構造躯体の外に断熱材がきますので、構造材が人間が生活する快適な空間と同条件となり、長持ちすると言われています。
また、構造材で使われる木であっても、断熱材と比較すると熱を2.5倍通しやすくなっています。(鉄になると断熱材の1000倍、アルミだと4000倍です)木造の場合は、その構造材の面積がすべての壁の面積のうち約2割を占めますので、仕様書上同じ厚みの断熱材を使っていると、外張断熱の方が断熱性が高いといえます。
また、壁を外から覆ってしまうので、施工上の隙間も小さくすることができ、気密性を確保しやすいです。

デメリット

構造躯体の外に断熱材を施工しますので、壁の厚みが増してしまいます。また、壁を留め付けるビスの長さが決まっていますので、断熱材を厚くできないといったことが挙げられます。ちなみに、30mm程度が一般的です。

一般的に使われる断熱材の種類

ボード系断熱材が一般的に使われます。
(繊維系断熱材、発泡プラスティック系断熱材など)

充填断熱
 



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充填断熱って?

充填断熱は、構造躯体(柱や土台、梁などのこと)の間に断熱材を充填していく方法をいいます。
よく、「内断熱」と間違えられていますが、充填断熱と内断熱は違うものです。
鉄骨造では、鉄の断熱ができないため、木造や2×4(ツーバイフォー)で主に採用されています。

メリット

構造躯体の間の使われていない空間に断熱材を入れるため、見た目が変わりません。
また、100mm程度の断熱材を入れるスペースを確保できますので、いろんな断熱材を採用できます。つまり、性能を確保しながらコストを抑えることが可能となります。

デメリット

構造材の部分の断熱ができないため、熱の通り道(熱橋)となってしまい、鉄骨などでは検討が必要です。また、地震などの力に抵抗するための筋交いや、コンセントボックスなど、壁の中に納まっている建材や設備に干渉されるため、施工ミスが生じやすく、設計通りの厚みを確保できないなどの弊害が出る場合があります。

一般的に使われる断熱材の種類

繊維系断熱材が一般的に使われます。最近では、吹付けウレタン断熱材やセルロースファイバーなどの施工も増えてきました。2×4や筋交いを用いない木造住宅では、性能の高い発泡プラスティック系断熱材を用いる場合もあります。

内外断熱(ハイブリッド)

内外断熱(ハイブリッド断熱)って?

内外断熱は、外張断熱と充填断熱を両方とも行った断熱の方法です。
断熱性を極限まで上げるために採用する場合と、鉄骨造で鉄部分の熱橋対策で採用する場合の2つがあります。
内外断熱だから断熱性が高いといったうたい文句を聞きますが、鉄骨系ハウスメーカーは仕方なくこの方法を採用せざるを得ないということにご注意ください。

メリット

断熱材を厚くし、断熱性を上げることができます。
外張断熱の断熱材の厚みを確保できない点や充填断熱の熱橋ができる点などそれぞれのデメリットを改善することができます。
当然、外張断熱、充填断熱のメリットを有しています。

デメリット

断熱材にかかる建材コストと施工手間がかかりますので、高くなることがデメリットでしょう。

一般的に使われる断熱材の種類

鉄骨系メーカーは繊維系断熱材がほとんどです。
2×4では、繊維系もしくは、発泡プラスティック系断熱材を使います。

内断熱

内断熱って?

内断熱は、外張断熱とは逆に、構造材の室内側を断熱する方法です。
主には、鉄筋コンクリート造のように構造材の間に断熱材が施工が不可能で、熱容量(物体の中にどのくらい蓄熱できるのか)の大きな構造の場合に採用されます。
鉄骨造や木造ではあまりメリットを得られないため、採用されることはあまりありません。

メリット

構造躯体の室内側を断熱しますので、暖冷房空間を小さくでき、エアコンなどのランニングコストを抑えることができます。
暖房を短い時間しか使わない鉄筋コンクリート造に住む方にとっては最適な断熱方法となるのではないでしょうか。

デメリット

室内側に断熱材を施工するので、部屋が少し狭くなってしまいます。そのため、厚みを確保することが難しく、断熱効果を得ようと思うと、使える断熱材も限られます。

一般的に使われる断熱材の種類

吹付けウレタン断熱材が一般的です。繊維系や発泡プラスティック系のボード断熱材も使われます。




外断熱 VS 内断熱


一時期、「外断熱 VS 内断熱」といったあまり意味のない議論がなされていました。

これは、発泡プラスティック系断熱材を製造するメーカーと繊維系断熱材を製造するメーカーが
販売シェアをかけて争っていた際に、それぞれのデメリットを誇張して伝えたために起こった
騒動です。

そしてさらに、大手ハウスメーカーも加わって「鉄骨の外断熱 VS 木造の内断熱」に発展し、
専門家もこぞってこの議論に参戦したために、一般消費者にとっては、
外断熱?内断熱??どっちがいいの???といった混乱を招いたのです。
まったく迷惑な話です。

現在は、外張断熱であろうが、充填断熱であろうが、工法や施工個所に合った方法を選択し、
しっかりとした厚みを確保すれば、大きな性能の差は生じませんし、一方が劣っているといった
ことがないということで終息しています。

それぞれのメリット・デメリットを理解して選択できる知識を付けておけば、迷うこともないでしょう。

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