「スチームパンクな家が建てたい!」
そんなご希望を当初お伺いした際、
私はスチームパンクと言う言葉を初めて知りました。
建築の世界では、イギリスのヴィクトリア女王の時代(19世紀頃)に発達した、
建築様式でヴィクトリアン様式という物があります。
スチームパンクとは、その時代を背景にサイエンス・フィクションとして描かれた、
世界観のことを指すようです。
ヴィクトリア時代の中流階級より上の生活をモデルとし、
マホガニーと真鍮で作られた道具や家具などが特徴的です。
よく、映画などで出てくる、手紙にロウで封をするためのシーリングスタンプなども、
それに当てはまるそうです。
ここから発展して、機械仕掛けの時計やタイプライター、空想上の機械などが
金の装飾と歯車でカチカチ動いている。そんな世界感を表現したいと言う事でした^^
まさにヴィクトリアンなLDK
最初はスチームパンクと言う言葉自体を知らなかったので、
どんな風に表現したら良いのか難しかったのですが、
とあるブログを、ご紹介頂きそれでそのイメージを掴むことが出来ました。
そのブログがコチラです。
コチラを拝見して、やっとそのイメージが伝わってきました^^
(これを見て頂いている、皆様もそうでは無いでしょうか?)
これらをヒントに、出来上がったLDK。
壁紙から、ドアや床材、腰パネルから廻り縁(天井と壁の境にある材料)、
巾木(床と壁の境にある材料)、ドアの取っ手や、照明に至るまで、
まさにスチームパンクじゃ無いでしょうか?
寝室もかなりその雰囲気が醸しだされています。
ここから更に、家具やカーテンに至るまで、とことんスチームパンクを追求されるようです。
私が羨ましいなと思ったのは、こういったこだわりに対して、ご夫婦のご意見が一致されている事です。
大抵の場合、こう言った事をどちらかがご希望されても、なかなか家族間で意見が揃わないといった事も、
よくあります。
そういう意味で、実現が困難になることもよくあるのですが、
今回はそこの足並みがピタッと揃っていらっしゃったのが、
見ていてとても羨ましかったです!
コンセントやスイッチのプレートにもこだわられました!
上記の写真にあるように、コンセントプレート一つにしても、
とてもこだわれています。
このコンセントプレートを一つ探すにしても、
多大な労力を使われているかと思います。
そこに、大きな価値があるように思います。
壁紙一つとっても、何を選ばれるかでこの家の雰囲気が
かなり違っているはずです。
そこをピッタリとスチームパンクな雰囲気に合わせてきていることが、
この家の出来の良さを物語っていると思います。
もちろん、ドアの取っ手も金の真鍮風です!
今回使用されているドアも、かなりの労力を使って見つけ出されているドアです。
今回の雰囲気にピッタリと合わせるためです。
細部まで表現にこだわっています!
また、ここを施工した大工さんも、お施主さんのこだわりに答えようと、
新たに道具まで新調して、大工仕事をしてくれています。
まさに、大勢の家造りに対する真剣な姿勢と、
それ以上にあった、お施主さんの熱いこだわりが実現させた、
まさにスチームパンクな家が完成致しましたV
最後は皆で記念撮影!
今回も良いお引き渡しになりました!