家づくり関係のお話

吉野にある製材所を訪ねて来ました!

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奈良県の吉野にある製材所を訪ねてきました。
製材所とは、山から刈り取られた木材を買ってきて、
建築などの材料として使うために、切ったりして使えるようにする会社の事です。

製材所にも色々有りますが、それぞれの製材所では、「どんな木材を扱うのか?」と、
言うことが結構重要です。

吉野にあるこの製材所では、主に吉野杉を買ってきて製材しています。
最近では、海外で作られた集成材を輸入して、住宅に用いられる事が多いのですが、
ここで扱っているのは、そう言った物とは違い、国産の木材をそのまま集成材にはせず、
利用するためのものを扱っています。

ですから、木の良さをもっと良く知ってもらおうと言う事で、
ここでは、製材した木材や奈良県の材料を利用して建てられたモデルハウスが併設されています。
誰でも見学可能と言う事でしたので、私も訪ねてみることにしました。
2棟も建っているのですが、どちらも建築家が設計した面白い住宅でした。

空間を仕切る飾り棚
空間だけを間仕切っている飾り棚

一つ目のモデルハウスでは、リビングに暖炉を設置した如何にも郊外の建物を想定した作りになっています。
上の写真は、個室内を空間的に仕切るために設置された、飾棚です。
丁度真上にある、梁に取り付ける形で据え付けられています。
幾何学的に箱を繋げた飾り棚は、如何にもと言う感がします^^

明るさの取れる構造壁
構造の壁代わりにもなり、明るさもとれる壁

上の写真は、FRPと言われる、よくお風呂の浴槽に使用される素材を用いて、
壁にしたものです。この壁は、同時に耐震用の壁の役割もしていて、
耐震の壁を用いながらも、光を呼び込みたいと言った時に、採用されるものです。
(お値段は、もちろん通常の木材よりもしますが。)
ここは、木材を利用することを譲って、デザイン性を重視されたそうです。

和室の明るさを強調
和室の明るさが強調されるキッチン

もう一棟の方では、かなり「和」を意識された建物になっています。
外観もさることながら、上記の写真のように「明」となる場所と「暗」となる場所を
ハッキリと分けて、明るい場所がより引き立つように、設計されています。
地窓の前の花瓶がにくい演出ですね。

因みに、キッチン側に使用されている木材は「サクラ」です。
奥に見える和室に使用されている、襖戸は実は障子紙で、
こちらも奈良県産と言う事でした。

左右大きさの違う引き込み戸
左右の建具の大きさを変えて、引き分けられるようにした引き込み戸

こんどは逆にキッチンから土間の方向を見た引き込み戸。
とっての部分が右側に寄って付いていますが、これはこの戸を開くと、
開口が全て開くように、左右の壁の大きさに合わせて、戸を作っているからです。
そして、実際に扉を全開にすると大きな開口になるわけです。
こちらも面白い工夫ですね。
こう言った、建具関係も奈良県の職人さんが建築家の意向にそって作ったそうです。

他にも様々な工夫が有りましたが、どれもこれも奈良県の木材、又は奈良県で作られた材料を
活かすために計画されていました。

木材は、どこか人を落ち着いた気持ちにさせてくれます。
実際に、木材を見ると人はリラックスしているという合図の脳波を出すことも
分かってきています。
ですので、これらの2棟もどこかゆっくり過ごすのに丁度いい雰囲気でした。

ほぼ、半日の間この建物内で様々なお話をさせて頂いていたのですが、
ほのぼのとした時間が流れ、気がつけば夕方になっていました。

こうした地域に密着した建築を見ると、地方の特色が出て、
良い建物に見えるなと感じて岐路につきました。

 


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