2014年6月

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パッシブ設計の効果がよく分かる! IN八尾市S様邸

お引き渡しが近づいてきた、八尾市のS様邸。
この日、6月23日は、夏至(6月21日)が近いと言うこともあり、
日がとても高く登っていました^^

こんな日は、パッシブ設計の効果を見るのに丁度都合が良いです。

そもそも、パッシブ設計とは何なのかと言うことなのですが、
簡単に言うと、自然の力を最大限に活かすための設計と言う事です。

一例を挙げると、
夏は、日が直接家の中に入らないようにして、屋内が暑くなるのを防ぎ、
反対に冬には、その逆になるように、配置などを工夫して設計する手法が
パッシブ設計と呼ばれます。

断熱性能を上げて、屋内と屋外の熱のやり取りを少なくする(断熱する)ことも、
パッシブ設計の一つとも言われます。

今日はその、パッシブ設計の効果がどれほどなのかがよく分かる状態でした^^

パッシブ設計
この日は一年のうちで日が高い方

上の写真は、1階、2階ともに、窓の部分に日影が出来て、
直接太陽の日射が入っていないことが分かります。
これは、偶然ではなくて、意図的にこのような状態になるように、
設計をする訳です。

庇の日影
一日のうちでも気温が高い時間帯。

時間帯は、一日のうちで最も気温が高くなる時間帯に差し掛かっていました。
まだ、6月なのでそんなに暑いと言うほどでもありませんでしたが、
外は、日射が照りつけています。

庇による太陽光の防護
リビングには直射日光が入ってきていないことが分かります

屋内側に入ってみると、シャッターを開けても、リビング内に
直接の日射は入ってきていないことが分かります。
現在は、特に屋内にはエアコンがついていない状況ですが、
とても涼しい感覚です。

パッシブ設計の効果
家の外にある温度計との差は、なんと8℃!

上は、換気扇のリモコンスイッチです。
家の屋外にある温度計と、屋内の温度との差は、なんと8℃もあります!!

実際、この日の八尾市のこの時間帯の温度は、27.3℃とさほど暑くはありません。
※ 参考 気象庁のホームページ http://goo.gl/ex63HG

しかし、屋外にある温度計は、34℃になっています!
これは、何を意味するかと言うと、気象庁の屋外温度とは、
百葉箱と呼ばれる、「日影」で温度を測定されています。

なので、太陽の日射(照りつけ)による温度の上昇は入っていません。
しかし、実際には太陽の照りつける、家の外側では、
34℃にもなっているのです。

もし、この34℃の暑さがそのまま中に入ってしまったら、
どれだけ暑くなるでしょうか?

つまり、日射を遮り、断熱を施すだけで、こんなにも大きな温度差が出来る訳です。
ものすごい効果だと思いませんか?

 

造作建具、造作家具などオリジナリティにあふれる家の見学会

現在、契約した工務店との打ち合わせが進行中の、四條畷市のH様。
この日、工務店さんが主催の完成見学会に、私も同行しました^^

この工務店さんでは、"オリジナル"で作成されたものが多く導入されています。
いわゆる、「造作もの」と呼ばれるものです。

造作とは、一般的には木造建築などで大工さんが
オリジナルで作るものを指す場合が多いです。

その反対語のような形で使われる言葉として、
「既成品」
と、言う言葉があります。

この既成品とは、工場などであらかじめ作られ、
建築現場では、取り付けのみを行うような品を指します。
大きなメーカーが作っている、キッチンやユニットバス、窓や床材など、
あらゆる工場生産品を既成品と呼びます。

既成品は、品質が現場でいちから作るものと比べ、安定しているため、
ハウスメーカー等の企業色の強い所は好んで使う場合が多いです。
(ハウスメーカーはアフターケアの必要なものを極力避ける傾向にあるため。)

しかし、その反面、既成品は多くの場合、大量生産されているため、
「オリジナリティ」には欠ける部分があります。
(もちろん、オーダー商品のようなものであれば、
 オリジナリティのあるものも作成可能ですが、
 一般的には、オーダー品はとても高価です。)

この工務店さんでは、社長さんの意向(好み?)が反映されて、
既成品では無く、あえて造作ものを取り入れて、建築が行われる場合が多いです。

造作家具
キッチンとダイニングを仕切る造作家具

今回の見学会の住宅でも、上の写真のような、工務店さんオリジナルの家具が作られています。
この家具のように、タイルを貼った家具は、既成品では殆ど見かける事がありません。

ですので、このような造作家具がひとつあるだけでも、よく見かける家とは、
かなり雰囲気の違った家に見えると思います。

造作建具
工務店さんオリジナルの造作建具

上の写真に見える、ガラスの入った引き戸。
こちらも工務店さんがオリジナルで作っている、造作の引き戸です。
こちらは、土間ダイニングとの間を仕切ってあるのですが、
やはり独特の雰囲気が出ています。

造作階段
既成品を使ってのオリジナル階段

更に上の写真では、最初の下3段は、階段の段板(足で踏む部分)は、
既成品ですが、蹴込(白い板の部分)は、大工さんが作っています。
このように、既成品と組み合わせて作る場合もあります。

輸入建具
輸入品の建具

上の写真は、同じ既成品に分類される事もありますが、海外からの輸入品のドアです。
こちらもやはり、通常見かけるドアと雰囲気が違うので、オリジナリティを感じます。
(ドアノブの部分は、最近日本の既成品ではあまりお見かけすることも少なくなりました^^)

今回の見学を通して、H様はご自分の計画におけるイメージが更に湧いたようです^^
実際に建築が始まるのが楽しみです!

 

工務店面談 プレカット工場見学 堺市M様

オーディションを開催中のM様。
現在は、2次審査の面談中です^^

本日の面談では、プレカット工場を社内に所有している工務店さんとの面談です。
プレカット工場とは、建築工事で使用する、柱や梁と言った材料を、
予め、建築工事現場に運ぶ前に、使用するサイズに合わせて切断しておく工場の事を言います。

昔、日本の木造住宅では、大工さんが木材屋さんより木を買ってきて、
自分の作業所で、大工さん自身が事前に手を使って、刻んで(切って)いました。
当然、作業所だけで全て完全に刻む(切る)のではなく、作業所から実際の建築現場に
運んだ後でも、必要に応じて、切ったり削ったりを行います。

今でも、腕の良い大工さんなら、このように自分で刻んで、家を建てると言う事を
やっていらっしゃいます。
私の知るかぎりでは、ここ大阪にも枚方市で、1人の大工さんはそのように工事をしています。

その方は、1年に1棟しか家を建てません。
でも、何年も先まで予約で埋まっているそうです。

大体、1棟あたり1億円以上するそうです^^

しかし、現代社会において、全ての大工さんが1棟の家を1年かけて建てていると、
大工さんは何人いても足りなくなってしまいます。

また、腕の良い大工さんばかりなら良いのですが、そういう訳にはいきません。
事実、この大工さんの所にも、若い大工さんが修行に行くそうですが、
最近の大工さんは、直ぐに音を上げて辞めてしまうと、嘆いていらっしゃいました。
(私は個人的には、この伝統技工が絶えてしまうのは勿体無いと思いますと、
この大工さんにお伝えはしていますが。)

つまり、全ての大工さんが自分1人で木を選んで、適材適所に木材を配置して、
切って、削って、家を建てられるほど、腕が良い訳では無いのです。

そこで、誕生したのがプレカット工場。
機械に木材をカットさせるのであれば、そんなに優劣はつきません。

また、天然の木材であれば、その木の曲がり具合や、育った環境によって、
強度や性質が変わるのですが、"集成材"と言う材料を用いれば、そのような偏りも、
少なく出来ます。

つまり、昔の大工さんに必要とされていた腕の差による優劣が、機械を利用することで、
減らせると言う理由で、最近では、殆どの木造住宅が、このプレカット工場で、
木材をカットした材料を利用するようになっています。

今回、M様に見積を提出した工務店さんは、このプレカット工場を自前で持っている訳です。
通常の工務店さんは、自前で持っている事は少ないので、プレカットを専門で行う会社に、
注文して、木材を買ってきます。
ですから、面談で話を聞いてもらう他に、どんな工場なのかも
合わせて見学して貰う事になりました^^

工場では、プレカットの良さなどについて、工場長の方から説明があり、
大変納得していました。
(もちろん、プレカットを行った材料を使っている工務店さんなら、
 その差は殆ど無いと思いますが。。。)

家づくり セミナー 資金計画
プレカット工場を見学中

午後からは別の工務店さんと、面談です。
こちらの工務店さんとも、どのような家が建てたいのかなどと言ったような、
具体的な話が出たり、充実の面談となったかと思います。

家づくり セミナー 資金計画
午後からは別の工務店さんと面談

さて、面談の感触はどうだったのでしょうか?
M様の期待に答えられる工務店さんは見つかったでしょうか^^

【追記】
7月20日(日) 松原市Y様邸の完成見学会が行われます!
詳細はこちらまで

 

赤い柱は加圧注入材! IN門真市 K様邸

先日、上棟が終わった門真市のK様邸。
工事が着々と進んでいます。

今回のK様邸では、1階に使用される、柱や間柱(柱と柱の間の細い柱の事)、
筋交い、土台、大引などの材料が、赤く染められています。

赤い柱を見ると、私が初めて社会人になった時に働いていた、
滋賀県の事を思い出します。

滋賀県では、赤い柱の家が多く、弁柄(べんがら)の家と呼んでいました。
この弁柄は、滋賀県で古くから用いられている顔料で、昔は天然で
存在していたそうです。

弁柄の原料は、「酸化鉄」と「炭」を混ぜあわせたもののようです。
古い滋賀県の家では、柱や外壁の木が家の外側にむき出しになっていて、
ここにこの弁柄が塗ってあります。
ですから、赤い部分が非常に目立つのですが、これは、木の腐朽や蟻の被害を
防ぐために塗られているそうです。(寒い地域ではこの弁柄を使う地域が多いよう。)

そのためか、滋賀県の家は50年以上の古い家がザラで、100年や150年もっている家も
沢山していました。

そんな滋賀県の弁柄の家を思い起こすような、K様邸の柱や間柱、
今回のこの赤い色は何かと言うと、「ホウ酸を加圧注入した証(あかし)」です。

赤い柱の加圧注入材
赤い柱は加圧注入された柱です。

「ホウ酸を加圧注入」とはどういう事かと言うと・・・
もともとホウ酸は、シロアリの被害を防ぐために用いられる材料です。
ホウ酸は、従来のシロアリ駆除剤では駆除しにくい、アメリカ産のシロアリ(アメリカカンザイシロアリ)にも
効くと言う事で、最近とても注目されています。そのホウ酸を家の中に散布して使用する方法もあるのですが、
K様邸では、確実に木材にホウ酸を付着させるために、「加圧注入」と言う手法を利用しているのです。

加圧注入とは何かと言うと、圧力を加えて、注入すると言う意味です。
つまり、木材をホウ酸の混ざった混合液に漬けて、それをまるごと圧力をかけます。
圧力をかけると、ホウ酸の入った混合液が、木に染みこんでいきます。
こうやって、ホウ酸を確実に木に付着させるために、利用するのが加圧注入と言う、
注入の仕方です。

このホウ酸の入った、混合液。ホウ酸と水だけを混ぜると、無色で透明です。
ですから、確実に染み込んでいるかどうかを目で見て確かめられるように、
赤色を混ぜているのです。

弁柄とは違いますが、目的はほぼ同じで、シロアリから木を守るための赤色になっています。

加圧注入された材料
加圧注入された材料を切ったもの

上記の写真のように、加圧注入された材料を切ってみると、
切った断面は、木の元々の色をしています。
そこに表面から、染み込んでいる様子が分かるでしょうか?
これが、加圧注入された木材です。

ですから、更に完璧にホウ酸を隅々まで行き渡らせるには、
切ったその切断面にも後からホウ酸を増し塗りしてやる必要があります。
もちろん、K様邸ではそこまで行われていました^^

このようにして、K様邸ではシロアリから家を守るようになっています。

南欧風屋根材
南欧風の可愛らしい屋根

屋根には、瓦が乗っています。
南欧風のS字の瓦になっていますが、今回のK様邸のコンセプトが
可愛らしい家なので、その実現に一歩近づきました!
今から完成が楽しみです!

【追記】
7月20日(日) 松原市Y様邸の完成見学会が行われます!
詳細はこちらまで

 
 
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