エコ住宅(高気密高断熱住宅)は、長期優良住宅の拡がりなどから
かなり普及してきています。
そこで、ここでは、そんなエコ住宅で生活される方が守らないといけない
事項をまとめました。
せっかく建てた快適な家を「殺人住宅」に変えないために、
お住まいになる方も注意してください。
守るべき8カ条
四季を通じて快適に生活できる「エコ住宅」ですが、以下の点を守らないと
その家が殺人住宅に変貌してしまいます。
以下の8点は必ず守って下さい。
1、ストーブやファンヒーターなどは使用しない
ストーブやファンヒーターで、灯油やガスを燃やした排気ガスを家の中に吹きだすものは
家の中の空気を極端に汚してしまうことや、燃焼のための酸素が不足して
室内で酸欠状態となり、一酸化炭素の発生や二酸化炭素の濃度が上がって
最悪命を落とす危険性があります。
また、そういった暖房機器には、必ず「○時間に1度換気をして下さい」といった注意書きがされて
いますが、換気をするとせっかく暖めた熱を外に逃がしてしまうことになり、
せっかくのエコ住宅がエコにはならなくなってしまいます。
そのため、電気ストーブや、FF式のファンヒーター、エアコン、床暖房、蓄熱式暖房器など
他の暖房機器を使用するようにして下さい。
2、24時間換気システムは絶対に止めない
平成14年に改正された建築基準法から、新築住宅には24時間ずっと運転を続ける換気装置の
設置が義務付けられました。
これは、大きな社会問題となったシックハウス症候群への対応をするためのもので、
室内からでるあまり体に良くない化学物質を外に適切に排出することを目的にしています。
近年は家の建材にも規制がされていますので、症状を訴える方の数は減ってきていますが、
持ち込む家具などは対応が遅れていることもあり、シックハウス症候群を発症する方が
いない訳ではありません。
シックハウス症候群や建材から出る化学物質の影響から化学物質過敏症などを
一旦発症してしまうと、長期間改善しなかったり、外に出られなくなったりするなど
通常の生活を送るのが困難になってしまいます。
そんな状態にならないためにも、24時間換気システムは絶対に停止させないように
しましょう。
3、ガスコンロなどを遣う場合には、レンジフード(換気扇)を必ず運転する
ガスコンロなどガスを使った調理器具で調理する時は、
必ず換気扇を運転するようにして下さい。
ガスを燃焼させると、大量の酸素が必要です。
また、燃焼した後には、二酸化炭素が発生します。
それらのガスを適切に排気しないと一酸化炭素中毒や二酸化炭素中毒などを起こし
大変危険です。
また、レンジフードに給気機能がついていないタイプの場合や
専用の空気を取り込む給気口がついていない場合は、
レンジフードに近い窓を少し開けるなどして、適切に空気が流れるようにして下さい。
もし、新築を建てる場合には、そういった給気口が付いているかをチェックするようにしてください。
4、人が大勢集まる場合には、窓を開けて換気をする
24時間換気システムは、化学物質を適切に排出するために必要な量しか換気することが
できません。そのため、大勢の人が来た場合には、酸欠を起こす危険性があります。
大勢というとどの程度かですが、たとえば40坪の家の場合は、
大人8人を超えたらと考えるといいでしょう。
通常、大人1人に必要な換気の量が1時間に20m3とされています。
24時間換気システムは、家の体積の半分の空気を1時間に交換するように計画されていますので、
40坪だと約330m3の容積で、その半分だと165m3、それを大人1人に必要な20m3で割ると
8.25人といった計算になります。
天井の高さなどに違いがありますので、目安としてお考えください。
そのため、大勢人が集まる場合には、窓を開けて換気をするか、
もしくは、トイレや浴室、キッチンなどについている換気扇を運転するようにしてください。
5、24時間換気システムの掃除をしましょう
換気システムの空気を取り込む部分には、フィルターが付いている商品があります。
そのフィルターですが、掃除をしないと汚れがつまり、空気が流れなくなってしまいます。
それでは、せっかくファンは回ってても換気できていないといった全く意味のないものに
なってしまいますので、こまめに掃除をするようにしてください。
たいていの商品は、1カ月に1度は掃除機などで表面についたごみを取り除くような説明となっていると
思います。また、取扱説明書通りにフィルターの交換を行って下さい。
換気扇や給気口がたくさん付いている家は掃除が大変だったり、フィルター代が結構かかったりしますが、
掃除しない、フィルターを交換しないと電気代が高くなってしまいます。
6、エアコンや換気扇を設置する時は、家を建てた業者に確認しましょう
高気密高断熱住宅では、気密性や断熱性を高めるために、特別な配慮をしている場合があります。
もし、なにも知らない業者が配管を通すために穴をあけてしまうと、せっかく費用をかけて建てた
高気密高断熱住宅の性能が低下することになりかねません。
そのため、壁に穴をあけるような工事をする場合には、家を建てた業者に相談するか、
もしくは、専門の知識をもった業者に穴開けを依頼するなどしてください。
7、生ものや料理を保存するときは注意
エコ住宅は、冬でも家の中の温度があまり下がらないように造られています。
そのため、冬だから大丈夫だろうと、テーブルの上で食べ残しの料理を置いたままにしていると
痛んでしまう可能性があります。
また、基礎断熱の住宅では、床下収納庫も家の中と同じような温度になっていますので、
生鮮食品などの保存はできませんので、ご注意ください。
8、引き渡しを受けたら、まずは窓を開けて換気をする
新築の家は、化学物質が多くなっています。
家を建てるには、大きな労力が必要で、気がつかないストレスや疲れがたまっているもの。
普段よりも免疫が落ちている可能性があります。
そんな中、今まで生活していた家よりも化学物質の多い環境にさらされると、
化学物質過敏症やシックハウス症候群を発症するリスクが高くなります。
そのため、入居から、3か月は窓を開けて換気するなど、家の空気を積極的に入れ替えるよう
心がけて下さい。
また、引き渡し前でも、24時間換気システムを運転してもらえるのであれば、
業者に言って、入居前でも換気をしておくのも有効です。
24時間換気システムについて詳しく知りたい方は、
24時間換気システムを比較しようをご覧ください。
夏をもっと快適に暮らすための工夫
家をエコ住宅にしたからと言って、家で過ごす家族がなにも考えずに生活すると
「あまり電気代が安くならない」「思ったほど快適じゃない」
などといったことに繋がってしまいます。
暮らし方でエコ住宅をさらにエコに変えるための工夫を紹介します。
1、太陽を知り、太陽を制する
エコ住宅は、太陽の熱を取り込みにくいつくりになっていますが、取り込んだ熱を外に逃がしにくい
つくりにもなっています。
そのため、太陽の光を取り込んでいくと、家の中は外よりも暑い状態になってしまいます。
そこで、夏は、太陽の熱を取り込まないといったことが快適に過ごすための大きなポイントになります。
たとえば、よしずやすだれ、オーニング、外付けのブラインドで太陽の熱を入れないといったことが
あります。
カーテンや室内に取り付けたブラインドでは、一旦熱が室内に入ってきているので、
熱を防ぐにはあまり効率的ではありません。
ですので、外で太陽の光をさえぎるようにしてください。
これから家を建てる!といった方は、ぜひ、
窓の上には庇を付ける
軒の出を大きくする
西側の窓は極力小さく、縦長のものを選ぶ
と、夏快適に過ごせます。
2、緑の活用
森に入ると涼しい風が流れていて心地いいといった経験をされた方は多いでしょう。
木は、太陽の光が当たっても水を蒸発させて温度が上がり過ぎるのを防ぐ効果があったり、
太陽の光をほどよくさえぎってくれる効果があります。
また、敷地をコンクリートで整地してしまうのではなく、芝を敷くなどすると、
地面からの照り返しを防ぐ効果もあります。
最近では、緑のカーテンと呼ばれるへちまやゴーヤなどのつる性の植物を窓の付近に育てて、
窓から入ってくる西日を抑えたりするなど植物を上手く育てて家の中を快適にすることができます。
ゴーヤなどは実がなったものを食べる楽しみもありますので、
ぜひお子さんと一緒に楽しんでみて下さい。
3、夜の涼しい風を積極的に取り込む
太陽が落ちた夕方から夜にかけては、涼しい風が外を流れています。
ビルが建ちならぶ都会や住宅が密集する住宅地などでは難しいかもしれませんが、
家の中よりも外の方が涼しいような場合には、外の風を積極的に家に取り込んで、
家を冷ますと冷房に頼らず快適にすることができます。
防犯の関係から窓を開けたまま寝ることが難しい地域も多いと思いますが、
最近では、シャッターに通気機能が付いたものがありますし、人が入れない幅の開閉可能な窓も
市販されています。
これから家を建てる方は、外の風を上手に取り込めるような間取りや設備を選択しましょう。
また、天窓や吹抜けなどがあると効率良く家の中の空気が流れるようになります。
ご検討下さい。
クーラーなしの夏の生活スタイルをご紹介
夏、外の温度は昼と夜では10℃以上違うものです。
そのため、夜の涼しい時間には、窓を開けて家を冷やし、
日中の外が暑い時間は窓を締めきって冷気を逃がさないようにすると
家の中は、26℃~30℃と比較的快適に生活することができます。
窓の開け閉めや西日の影響を抑える工夫などが必要ですが、
クーラーなしで生活されている方も実際にいますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
冬をもっと快適に暮らす工夫
1、太陽の熱を利用する
エコ住宅は、冬に太陽の熱を家の中に取り込むことで、
暖房がなくても比較的暖かく生活することが可能です。
特に南側の窓から、有効に太陽の熱を取り込むようにしてください。
2、湿度調節をする
エコ住宅は、エコではない家と比較すると室内の温度が高くなり、
相対湿度が下がる傾向があります。
そのため、肌の乾燥や喉の痛みなどを訴える方もいます。
そこで、エコ住宅では、感想を防ぐために、観葉植物や水槽、加湿器などを置き
湿度を40%以上になるように調節してください。
また、室温の上げすぎも乾燥に繋がります。
18~20℃を目安に暖房するようにしてください。






