◆ 軽量鉄骨(プレハブ住宅)工法の材料の特徴
軽量鉄骨(プレハブ住宅)工法に使用される、材料のとしては、
主に軽量鉄骨が使用されます。
軽量鉄骨は、厚さが6mm未満の鋼材の事を言うのですが、
基本的な性質としては、通常の鉄と同じと考えて問題無いでしょう。
【劣化について】
軽量鉄骨は強度としては、作られた当初は高いのですし、構造計算も
一般的にはしっかりしますので、問題ないでしょう。
しかし、将来的には人工材ですので必ず劣化します。
劣化による、構造安全性は必ず確認しましょう。
【錆びについて】
これも、劣化に大きく関係するのですが、
軽量鉄骨は鉄なので必ず錆びます。
防錆処理をどうしているのか、その耐久性についても
確認が必要です。
【火事に対する対処】
鉄は熱に弱いです。軽量鉄骨も同じです。
一般的には木造の方が、火事に弱いと考えられているようですが、
木はある程度燃えて炭化すると、それ以上は燃えなくなり、
構造の躯体自体が崩れる事はあまりありません。
一方、鉄は燃えないのですが、熱が550度を超えてくると急に
弱くなり、フニャッと潰れてしまいます。
火事のような高温では一発で潰れてしまいます。
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ですので、火事によるリスクは鉄を使う工法の場合は高いと言えます。
(なぜか、法律では逆の解釈になっていますが、これは明らかに
法律が間違っています。)
【家の中への熱の通し易さ】
鉄は熱を伝え易い物質でもあります。軽量鉄骨でも同じです。
ですので、夏の暑い、冬の寒いを家の中に伝え易い物質です。
熱橋と呼ばれる、温熱的弱点をもっていますので、
どのように克服しているかを確認する必要があります。
あるメーカーなどでは、外断熱を採用する事で
その弱点をカバーしようとしているようですが、
それにはある程度の断熱材の厚みが必要です。
以下の表でも分かりますが、軽量鉄骨(プレハブ住宅)工法を
採用しているメーカーは軒並み順位が低いのもそのせいです。
各ハウスメーカーの住宅の断熱性能ランキング
このように、軽量鉄骨が住宅に適した材料かと言うと 「?」です。
大きな建物の場合ですと、強度が必要ですので
鉄骨などの材料は重宝されます。
しかし、住宅などの軽い建物で軽量鉄骨が必要かどうかは
甚だ疑問です。
現代の技術を活かせば、充分に大きな地震に耐えうる木造住宅を
建てることも可能ですので、個人的には軽量鉄骨は短所ばかりが
目立つように思います。
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